東京都立大(東京都八王子市)の教授で社会学者の宮台真司さん(63)が襲撃され重傷を負った事件で、警視庁捜査1課は1日、容疑者とみられる無職の男(41)=相模原市南区=が死亡していたと発表した。今後、殺人未遂容疑で、容疑者死亡のまま書類送検する方針。
同課によると、男は昨年12月16日午後、相模原市の住宅で死亡したとみられる。同17日午前11時ごろ、近くに住む母親が、息子が訪ねて来ないのを不審に思って住宅を訪れ、死亡しているのを発見した。遺書が見つかっており、自殺とみられる。
同庁は事件発生から約2週間後の同月12日、情報提供を求めるため、現場から逃走する人物の写真や動画を公開していた。家族は男について、同日ごろから食事を取らなくなるなど様子に変化が見られたと説明しているという。
男は昨年11月29日午後4時17分ごろ、同大キャンパスで宮台さんを背後から襲撃。刃物で後頭部や首、右脚を切り付けるなどし、殺害しようとした疑いが持たれている。
宮台さんは6週間の重傷となり、9日間入院した。襲撃された際は、講義を終え、一人で駐車場に向かっている途中だった。