今村容疑者ら、週明け引き渡しへ 4人一緒の可能性も示唆―比法相

今村容疑者ら、週明け引き渡しへ
4人一緒の可能性も示唆―比法相

 【マニラ時事】日本全国で相次ぐ強盗事件などの指示役を含むとみられ、フィリピンの入国管理局施設で拘束中の日本人容疑者4人について、レムリヤ法相は3日、週明けに少なくとも今村磨人容疑者(38)ら2人を日本側に引き渡す考えを示した上で、引き渡しが4人一緒になる可能性も示唆した。

 指示役「ルフィ」の一人とみられる渡辺優樹容疑者(38)ら2人は、フィリピンで起こしたとされる事件で罪に問われており、マニラ首都圏パサイ市の裁判所で次回意見聴取が7日に予定されていたが、急きょ6日に変更された。

 同日午後には、フィリピン法務省で引き渡しに関する協議も行われるという。日本の警察当局は今週末にフィリピン入りするとみられている。

   今村容疑者と藤田聖也容疑者(38)は既に、国内で問われていた罪が成立しないなどの理由で公訴が退けられており、引き渡しが可能な状態になっている。フィリピン側は、マルコス大統領が日本を公式訪問する8日以前に4人を引き渡したい考えとみられる。

   フィリピンでは、国内で事件を起こしたとして告訴されると、その事件処理が優先され、国外退去処分にはならないとされる。収容者の中には退去処分を避けるため、金を払うなどして自分を告訴させるケースもあると言われている。

 フィリピン法務省は3日、4人が収容されているパサイ市にあるビクタン収容所の所長らの監督責任などを問い、計人を更迭した。