コンサート会場で銃撃―ロシア 40人死亡、テロと断定―「関与せず」とウクライナ―

コンサート会場で銃撃―ロシア
40人死亡、テロと断定―「関与せず」とウクライナ―

 ロシアの首都モスクワ北西郊外のコンサート会場で22日夜、銃撃事件が発生した。現地メディアは連邦保安局(FSB)の情報として、40人が死亡、100人以上が負傷したと伝えた。ロシア当局は事件を「テロ」と断定。現場から去ったとみられる車2台の捜索を始めた。

 襲撃犯は複数で、最大5人との目撃情報がある。会場では火災が発生し、数十台の消防・救急車が急行したほか、治安部隊が派遣された。

 在ロシア米大使館は今月上旬、「過激派がモスクワで、コンサートを含む大規模な集会を標的にする差し迫った計画がある」と警戒情報を出しており、関連が指摘されている。

 ロシアの侵攻を受けるウクライナのポドリャク大統領府顧問は、銃撃に「関与していない」と自国メディアに述べた。

 一方、過激派組織「イスラム国」(IS)がSNS上で犯行声明を出した。ただ、独立系メディアは「当局はISやウクライナの関与を排除している」と報じている。

 現場は展示場内の「クロッカス・シティー・ホール」。事件当時はロックグループ「ピクニック」の公演のため、6000人以上が会場にいた可能性がある。モスクワでは週末の大規模イベントが中止され、空港の警備が強化された。

 事態を受け、連邦捜査委員会のバストルイキン委員長、コロコリツェフ内相が現地入り。ペスコフ大統領報道官によると、プーチン大統領にも報告された。