バイデン氏、選挙戦継続の可否検討 あと数日が焦点―米報道

バイデン氏、選挙戦継続の可否検討
あと数日が焦点―米報道

 【ワシントン時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT、電子版)は3日、バイデン大統領(81)が選挙戦継続の可否を検討していると報じた。トランプ前大統領(78)との大統領選テレビ討論会で高齢不安が再燃したバイデン氏は、党内からの厳しい撤退圧力に直面。同紙は今後数日の支持層や献金者の動向が、進退判断のカギを握ると伝えている。

   NYTによると、バイデン氏は側近の一人に対し、あと数日の間に自身が大統領にふさわしいと有権者を説得できなければ、立候補を続けることはできないかもしれないと語った。また、討論会での失敗を克服し、再びトランプ氏がもたらす脅威に有権者の目を向けさせることは難しいかもしれないとの考えも示した。

 バイデン氏は週末にかけ、ABCテレビのインタビューやウィスコンシン、ペンシルベニア両州への訪問を予定。こうした場で再び言葉に詰まるなどの失態を犯せば、立て直しはできないと認識しているという。

 ジャンピエール大統領報道官は3日の記者会見で報道を否定。バイデン氏本人に確認したところ「全くの虚偽だ」と述べたという。

 バイデン氏は3日、選挙陣営スタッフとのオンライン会議で「私は最後までレースに残り、勝つ」と改めて撤退を否定。陣営や家族も選挙戦継続を支持している。だが、民主党内で「バイデン氏では戦えない」と候補者差し替えを求める声は高まる一方だ。とりわけ大統領選と同時実施の上下両院選を控える議会民主党幹部は、バイデン氏の選挙戦継続に深刻な懸念を抱いているとされる。