機内での飲酒が心臓に悪影響

機内での飲酒が心臓に悪影響

 飛行機での移動中に飲酒すると低酸素状態を引き起こし、心臓に負担をかける可能性が示されたと、ドイツの研究グループが発表した。

   高い高度で飛行中の機内は気圧が低く酸素が薄いため、低酸素状態に陥りやすい。またアルコールには心拍数を増やす作用があるため、どちらも心臓に負担をかけて心疾患を悪化させる可能性がある。研究グループは、18~40歳の健康な40人を(1)通常気圧の部屋(2)機内の気圧を再現した部屋―で過ごすグループに分類。就寝前に飲酒する場合としない場合で、血液中の酸素量や心拍数を比較した。

   その結果、(1)では飲酒の有無を問わず血中酸素量の中央値は正常で、睡眠中の1分間当たりの心拍数中央値は非飲酒時が63.74回で正常、飲酒時は76.97回とやや多かった。一方、(2)では飲酒の有無を問わず血中酸素量が低下し、心拍数は非飲酒時が72.90回、飲酒時が87.73回と多かった。

  (メディカルトリビューン=時事)