第77回秋季高校野球大会室蘭支部予選6日目は3日、とましんスタジアムでAブロックの準決勝が行われ、駒大苫小牧が4―1で静内を下して代表決定戦に進出した。7日目の4日は雨天のため、Bブロック準決勝の苫西・富川・えりも連合―鵡川、北海道大谷室蘭―苫小牧中央が5日に順延となった。
駒大苫は1点を追った五回、敵失を足場に勝、北野の連続適時打で逆転。八回は藏本の2点適時打で差をつけた。静内は一回に矢野が適時打して1点を先制も、駒大苫継投の寺田に打線が抑え込まれた。
3日
【Aブロック】
▽準決勝
静 内
100000000―1
00002002X―4
駒大苫小牧
(静)矢野―佐々木
(駒)許、寺田―渡邊、北野
🉂樋渡、矢野(静)蔵本(駒)
―東京コンビ、投打に活躍
駒大苫が逆転で静内を振り切った。立ち上がりに初戦で好調だった先発の許が先制点を奪われた。五回に勝が同点、北野が逆転の適時打を放ち、八回は藏本の2点適時打で突き放しはしたが、接戦の印象は残った。佐々木監督は「新人戦。なかなか思い通りにはいかない」と語った。四回1死二塁から寺田を登板させ、ピンチを切り抜けるとこの秋のエースは好投し、結果6者連続を含む11奪三振で静内の勢いを断ち切った。「しっかり守備をして、流れを引き寄せて自分たちの野球をすることができた」と救援から立て直した2年生の寺田を褒めた。寺田本人は「ゼロで抑え、冷静に投げるのが自分の役目」と割り切る。東京出身の左腕はこの日、自己最速の138キロをマークして波に乗りつつある。八回の攻撃で駄目押しの2点適時打を放った同郷同学年の藏本は「寺田は信頼できるエースです。絶対に北海道から甲子園に行こうと思ってきたから」と次の代表決定戦に闘志をたぎらせている。
―静内、強豪相手に奮闘
静内は駒大苫先発の許を捉え、一回に1点を先制。投げては先発の矢野が四回までは得点を与えなかった。しかし、5回に逆転を許すと、継投した駒大苫の寺田に11三振を喫して打線に火が付かず、追加点を奪えなかった。試合後に髙橋監督は「悔し過ぎて…」と言葉を絞り出し、駒大苫の名を挙げて「勝つためにここまで練習してきた」。九回までよく耐えつつ、試合を運んだことには手応えを感じた様子で「戦えることは確認できた」と語った。完投した矢野は「テンポよく投球できた」と言い、「投げ急ぐも部分もあって、逆に相手につかまったときの欠点はそこだった」と課題を口にした。