• 陶芸 成田 勇二さん(78) 土から作品作り 最も楽しい時間
    陶芸 成田 勇二さん(78) 土から作品作り 最も楽しい時間

       無心でろくろを回し、粘土の塊から大皿や花器などを生み出す。苫小牧市内で教室を開く「どろんこ陶友(とうゆう)会」の成田勇二会長(78)=美原町=は、制作だけでなく、作品の売上金の一部を市民文化芸術振興基金に寄付する活動にも取り組んできた。  陶芸に出合ったのは56歳の時。先に入会した妻を追い掛

    • 2024年2月8日
  • 華道 田中 弘美さん(82) 美しさ生かす個々の感性
    華道 田中 弘美さん(82) 美しさ生かす個々の感性

       色鮮やかな花と美しい曲線を描く茎や枝に魅了される。田中弘美さん(82)=苫小牧市花園町=は慣れた手つきで一厘の花を生き生きとした姿へ変化させる。  生け花に出合ったのは18歳の時、就職先の会社にあった華道部に入部したのがきっかけ。「花が持つ色や香りは心や身体を元気にさせる。生ける瞬間は心が落

    • 2024年1月25日
  • 色あせない輝きに夢中 伝統工芸品の「七宝焼」を手掛ける
田村 かつ子さん(83)
    色あせない輝きに夢中 伝統工芸品の「七宝焼」を手掛ける 田村 かつ子さん(83)

       色鮮やかな光沢を放つ日本の伝統工芸品「七宝焼」は、金属板に色のついたガラス製の釉薬(ゆうやく)を盛って焼き上げ、花や風景を描く。苫小牧市美原町在住の田村かつ子さん(83)は50年ほど前から、七宝焼の魅力に取りつかれている。  きっかけは、長男が通う小学校のPTAサークルに七宝焼があったこと。

    • 2024年1月11日
  • 笑いあり、涙ありの川柳 苫小牧川柳社
    笑いあり、涙ありの川柳 苫小牧川柳社

       同じ「五・七・五」のリズムでも川柳と俳句は似て非なるもの。俳句は季語が必要で、川柳は人間に関わることを主体に書く。苫小牧川柳社は川柳の普及や地域のコミュニティー活動を目的に日々多彩な句を詠み上げている。  1968年4月に発足し、現在のメンバーは約20人。8代目会長の遠藤俊二さん(75)=苫

    • 2023年12月28日
  • 華麗に舞う「日本舞踊」 やりがいもそれぞれ 日舞歩実の会
    華麗に舞う「日本舞踊」 やりがいもそれぞれ 日舞歩実の会

       華やかな着物に身を包み、伝統文化の日本舞踊の継承と普及を目標に活動する「日舞 歩実(あゆみ)の会」。繊細な振り付けが特徴の若柳流を取り入れ、稽古に励む。  1977年に発足し、メンバーは苫小牧市内の主婦や退職者ら40~90代の12人。市文化交流センターのアイビーサークルまつりや市民文化祭など

    • 2023年12月14日
  • 動きや音を加えた「電子紙芝居」で時代を継承 杉本 孝さん(81)
    動きや音を加えた「電子紙芝居」で時代を継承 杉本 孝さん(81)

       パソコンの画面から伝わる音楽と描画が昔話を鮮明に再現する。昭和・平成に国内外で起こった出来事を振り返る「電子紙芝居」を手掛ける杉本孝さん(81)は「懐かしんでもらいたい」という思いを込めて、マウスを動かし描いていく。  14年前、パソコン教室で簡単なイラストを学んだのがきっかけで、「パワーポ

    • 2023年11月23日
  • 光輝く「パステルシャインアート」 自由に描いて心も健康
浦川みずほさん(59)
    光輝く「パステルシャインアート」 自由に描いて心も健康 浦川みずほさん(59)

       15センチ四方の小さな画用紙から感じる神秘的な世界。夢を与えてくれるようなシャイン(光)を描いて、自らの可能性を切り開く「パステルシャインアート」。浦川さんは「上手下手に関係なく、自由に描くことを大事にしている」と話す。  作り方は簡単で、粉末にしたパステルを優しくコットンで伸ばし、最後に消

    • 2023年11月9日
  • 詩吟 北川岳道さん(76) 普及活動 若い人にも幅広く
    詩吟 北川岳道さん(76) 普及活動 若い人にも幅広く

       北海道樽前岳風会苫小牧支部吟聲会の会長を務める北川岳道(本名・道行)さん。習うのが難しいと思われがちな詩吟について「大きな発声で言葉の末尾は伸ばし、高音と低音を変化させれば詠むことができる。多くの人に挑戦してみてほしい」と呼び掛ける。  祖父や、習っていた剣道の顧問が詩吟に取り組んでいたこと

    • 2023年10月12日
  • 手芸・工芸 手工芸連盟 手作りの魅力4人で伝える
    手芸・工芸 手工芸連盟 手作りの魅力4人で伝える

       手芸、工芸の講師など4人で構成する手工芸連盟は「想像したオンリーワンの作品を、自分の手で具現化することの楽しさ」を伝える。その魅力をより多くの人に知ってもらいたい―と教室やワークショップを展開するほか、毎年開催される市民文化祭で作品を披露している。  代表の本江松美さん(68)は退職後、木工

    • 2023年7月13日
  • シャドーボックス 渡辺のり子さん(72) 絵を立体的に
認定講師として活動
    シャドーボックス 渡辺のり子さん(72) 絵を立体的に 認定講師として活動

       シャドーボックスは、紙を切り貼りしたり、絵柄を移し取ったりして、絵や写真に立体感を出すデコパージュの技法の一つ。渡辺のり子さんは「初めて見た時、絵に高低差を持たせて表現する方法があるんだと感銘を受けた」とシャドーボックスに引かれた理由を語り、「苫小牧でも魅力を伝えたい」とほほ笑む。  全国に

    • 2023年6月22日
  • 強健流空手道  空手演武
鍛錬で青少年育成 社会貢献も
まちのクリエーター<11> 
    強健流空手道  空手演武 鍛錬で青少年育成 社会貢献も まちのクリエーター<11> 

       強健流空手は、体のへその少し下にある「丹田」を中心とした動きを取り入れる。NPO法人として競技を通じた青少年の健全育成、社会貢献にも力を注ぐ。中学校教諭で空手歴30年の山田五郎代表(51)は「鍛練によって体と心を育てることができる」と話し、教育現場への働き掛けも視野に入れる。  幅広い年齢層

    • 2023年6月8日
  • 鈴木臣子さん(81)絵手紙
ぬくもり、楽しさ教え続ける
まちのクリエーター〈10〉
    鈴木臣子さん(81)絵手紙 ぬくもり、楽しさ教え続ける まちのクリエーター〈10〉

       はがきに描かれた素朴で温かく、味わい深い絵に、大切な人へ向けた言葉を添える絵手紙。地域にその魅力を伝え続ける苫小牧絵手紙の会会長、鈴木臣子さんは「描いているときは1人のようだけど、相手のことを想像すると2人に感じられる」とほほ笑む。  日本絵手紙協会公認講師の資格を持つ鈴木さんは、市内外で講

    • 2023年5月25日
  • 福田正さん(75)漢字学習
奥深さ楽しく 講座開講へ準備
まちのクリエーター〈9〉
    福田正さん(75)漢字学習 奥深さ楽しく 講座開講へ準備 まちのクリエーター〈9〉

       漢字検定準1級の資格を持つ福田正さん。「漢字は奥深く幅広い」と魅力を語り、より多くの人に関心を持ってもらい、知る喜びを感じてほしい―と市内で講座を開く準備を進めている。「日常生活で使う言葉の中にも、漢字を見て読めない場合がある。成り立ちを知れば意味を深く理解することができる」と説明する。  

    • 2023年5月11日
  • 佐藤千恵子さん(73)日本伝統芸能
 「かっぽれ」の楽しさ広めたい
まちのクリエーター〈8〉
    佐藤千恵子さん(73)日本伝統芸能 「かっぽれ」の楽しさ広めたい まちのクリエーター〈8〉

       櫻川流江戸芸かっぽれ師範の櫻川晶生有(本名・佐藤千恵子)さん。江戸時代、大阪にある住吉大社で行われた御田植え踊りが起源の「かっぽれ」を「苫小牧でも広めていきたい」と意気込む。  かっぽれはリズミカルで、片足立ちをしたり飛び跳ねたりと、比較的激しい動きも多い。「和製エアロビクス」と例えられるこ

    • 2023年4月27日
  • 白山通平さん(64)絵画・イラスト
子どものファンも多い「引っかき絵」
まちのクリエーター〈7〉
    白山通平さん(64)絵画・イラスト 子どものファンも多い「引っかき絵」 まちのクリエーター〈7〉

       NYANXI(ニャンクシー)の名で活動する白山通平さん。黒い紙を削ると下にカラフルな色が現れるスクラッチシートを使い「ひっかき絵」と呼ばれる技法を用いる。日常生活の中で生まれる心情を、「野性味、神秘性を感じる」という猫の姿で表現した作品を中心に制作している。  芸術、音楽、詩などクリエーター

    • 2023年4月13日
  • 吉川孝子さん(88)木目込み人形、押し絵
名物ホッキ貝で人形作り
まちのクリエーター〈6〉
    吉川孝子さん(88)木目込み人形、押し絵 名物ホッキ貝で人形作り まちのクリエーター〈6〉

       苫小牧産ホッキ貝の殻を創作作品に生かす東芸会木目込人形・押絵、本部講師の吉川芳孝(本名・孝子)さん。ある日、自宅のベランダに並べていた貝殻が風雨にさらされ白くなったのを見て、心身が清められたような気がした。この貝殻を使って世界でただ一つの人形を作りたい―と思い立った。  ホッキ貝を使った作品

    • 2023年3月23日
  • 角 智琴さん(38)手工芸(リボン)
華やかな作品で親子に笑顔を
まちのクリエーター〈5〉
    角 智琴さん(38)手工芸(リボン) 華やかな作品で親子に笑顔を まちのクリエーター〈5〉

       「作品を通して笑顔になってもらいたい」と、かわいらしく華やかなリボンを生み出すハンドメード作家の角智琴さん。各地で開かれるマルシェに出店するほか、昨年9月にハンドメード教室をオープン。夏休み期間には小さなバッグやリースを作る子ども向けのワークショップ(WS)を開催するなど、活動の幅を広げている。

    • 2023年3月9日
  • 清野直子さん ピアノ・ミュージックベル
自宅に教室 演奏で社会貢献も
まちのクリエーター〈4〉
    清野直子さん ピアノ・ミュージックベル 自宅に教室 演奏で社会貢献も まちのクリエーター〈4〉

       苫小牧市明野新町の自宅で開講するピアノ教室には保育士になる目標を持つ小中学生や、何か習い事を始めたい―と基礎から演奏を学ぶ高齢者など幅広い年齢層が通う。「音色で感情を表現できる」と、ピアノの魅力を語る清野さんは、福祉施設への訪問演奏や終戦記念日に市民会館で開かれる平和祈念式典の参列者献花で演奏する

    • 2023年2月23日
  • 浅野 史乃さん(47)粘土細工
とまチョップグッズ販売も
まちのクリエーター〈3〉
    浅野 史乃さん(47)粘土細工 とまチョップグッズ販売も まちのクリエーター〈3〉

       浅野史乃さんの粘土細工の作品はふっくらと、かわいらしい作品が多い。各地のイベントへ積極的に参加してワークショップを出店したり、オーダー製作を請け負ったりするほか、とまチョップグッズを市役所や道の駅ウトナイ湖、ネットなどで販売する。  粘土は汚れにくく扱いやすい軽量樹脂粘土を使用。「失敗しても

    • 2023年2月9日
  • 千葉理恵子さん ピアノ・リコーダー
「優しい音」聴衆に届けたい
まちのクリエーター〈2〉
    千葉理恵子さん ピアノ・リコーダー 「優しい音」聴衆に届けたい まちのクリエーター〈2〉

       ピアノとリコーダーで美しい音色を聴衆へ届けるピアニストの千葉理恵子さん。苫小牧市や近郊の学校、病院、高齢者施設での訪問演奏、自主リサイタルを開催するほか、リコーダー奏者として古楽コンソート(合奏)のオーケストラメンバーにも名を連ねる。  自主リサイタルは昨年、初開催から30年を数えた。最初の

    • 2023年1月26日
  • はせちいのさん(47)似顔絵・アート
たくさんの人を笑顔に 
まちのクリエーター 〈1〉
    はせちいのさん(47)似顔絵・アート たくさんの人を笑顔に  まちのクリエーター 〈1〉

       「絵を描くのは昔からずっと好きだった」と語る、はせちいの(本名・長谷千映子)さんの「似顔絵サロンちのちの」は、苫小牧市内外のイベントへ精力的に出店し、年間数百枚の似顔絵を手掛ける。コロナ禍に伴う自粛期間には、似顔絵作成サービスや育成事業を展開する企業に登録し、オンラインでも仕事を請け負うようになっ

    • 2023年1月12日