「絵を描くのは昔からずっと好きだった」と語る、はせちいの(本名・長谷千映子)さんの「似顔絵サロンちのちの」は、苫小牧市内外のイベントへ精力的に出店し、年間数百枚の似顔絵を手掛ける。コロナ禍に伴う自粛期間には、似顔絵作成サービスや育成事業を展開する企業に登録し、オンラインでも仕事を請け負うようになった。
市内で配布されるフリーペーパーのイラストレーターを務めるなど、絵描き歴は10年以上。柔らかい雰囲気の絵が印象的だ。依頼者と会話をする中で、相手の反応を見ながら人物の特徴をしっかり捉えていく。
イベントのほか、アイスホッケーのレッドイーグルス北海道の試合会場で選手とファンを一緒に描いたり、卒園式で保育士を囲む子どもたちや、ペットと飼い主を描いたりと、さまざまなニーズに応える。
似顔絵作家になったきっかけは、知人の子どもを描いた絵が好評だったこと。登録企業から受けたレクチャーを生かして独学の技術に磨きをかけ、依頼者もぐっと増えた。描く相手の心の温かさを引き出すことを大切に、「似顔絵でたくさんの人を笑顔にしたい」と活動に意欲を見せる。
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プロ・アマ問わず苫小牧市内で文化芸術活動に励む人たちを登録した市教育委員会の「苫小牧アーティスト・バンク」から、才能と個性豊かな人材を紹介する。
=第2・4木曜日掲載
メ モ
岡山県出身。道内各地のイベントに出店するほか、インスタグラム(@chiyno2021)でも依頼を受け付ける。会場では運勢や相性占いも行っている。