JR函館線踏切道路で貨物列車の脱線事故が起きた。詳細は調査結果を待つが、腐食したレールの破断が原因という。公開されたレールは解けかけた軒下のつららのような細さだ。旅客車がこの上を走っていたらと思うと、ぞっとする。
報道では2度の通常検査で超音波探傷器が異常を察知したが目視止まり。敷板を外しての確認がなされなかったという。踏み込んだ点検を怠った対応に”人災”のそしりは免れまい。
JR北海道は、石勝線の特急列車脱線火災事故や2013年の函館線貨物列車脱線事故のデータ改ざんを猛省。歴代トップは「安全最優先」を誓い、社を挙げて取り組んでいるはず。繰り返される事故に、現場には安全意識が浸透してはいないのかと疑ってしまう。
北海道は人流、物流ともJRへの依存度が高く、利用は今後も増大が見込まれる。JRが「道民の足」として信頼されるに足る公共交通に再生することを、一利用者として願ってやまない。(源)