13日に全国公開された、苫小牧出身の三浦大輔監督が手掛けた映画「そして僕は途方に暮れる」を見た。苫小牧の街並みが想像以上に登場し驚いた。
主人公を演じたKis―My―Ft2(キスマイフットツー)の藤ヶ谷太輔さんが市中心部の線路沿いを走り、ぷらっとみなと市場(港町)を見て歩く。シネマトーラス(本町)に主人公の父役の豊川悦司さんと立ち寄る場面も出てくる。スクリーン越しの見慣れた風景が、登場人物らの心情を映し出しているようにも感じた。
同僚が取材し、11日付の本紙に載ったインタビューで、監督は苫小牧を選んだ理由の一つに「田舎でも都会でもない曖昧な空気感が作品に合っていた」と語った。これまで「何もないまち」と口にする苫小牧出身者に何度も出会ったが、切り取り方次第で魅力に変わるのだろう。
パンフレットのロケ地マップに未掲載の場所にも、苫小牧で生まれ育った土地勘を生かして足を運んでみたくなった。 (河)