誰かのために

誰かのために

 17歳の時から献血を始めて、3カ月に1度献血をする生活を続けている。

   日本赤十字社のCMを見て「血液を必要としている人がいる」と知り、興味本位で献血ルームに行ったのがきっかけだった。子どもの頃から注射は得意な方だったので、社会貢献の気持ちと献血後の血液検査結果を楽しみに続けている。

   先月、札幌市内の献血ルームで献血した際に、看護師から「コロナ禍以降、献血者数が減った」と聞いた。特に20~30代の献血者が減少傾向にあり、少子高齢化によって今後ますます血液が足りなくなる見通しだ。

   医療技術が進歩した現在でも、血液を長期間保存することも、人工的に作ることもできない。安定した血液製剤を供給するためには、多くの人の協力が必要になる。

   お金の寄付や募金以外にも、世の中のために役に立てることはある。誰かのために何かしたいと思う健康な人がいれば、ぜひ献血会場に足を運んでみてほしい。(鈴)