●3●シネマトーラス代表 堀岡 勇さん(72)戦禍が題材の映画を上映 暗がりの中で向き合う
- 2025年1月30日
「作品と観客の橋渡しが映画館の仕事」―。ミニシアター「シネマトーラス」(苫小牧市本町)の代表を務める堀岡勇さん(72)=白老町在住=はそんな信念の下、興行的に厳しそうだったり、波紋を呼びそうだったりしても社会的意義を見いだして公開に踏み切った作品が幾つもある。 2008年9月に上映したドキ
「作品と観客の橋渡しが映画館の仕事」―。ミニシアター「シネマトーラス」(苫小牧市本町)の代表を務める堀岡勇さん(72)=白老町在住=はそんな信念の下、興行的に厳しそうだったり、波紋を呼びそうだったりしても社会的意義を見いだして公開に踏み切った作品が幾つもある。 2008年9月に上映したドキ
劇団員や俳優、タレントを養成する専門学校の演劇講師を経て、2012年に苫小牧市に移住した。 演劇漬けの日々から離れ、人生を見詰め直すつもりでいたが3年後の15年、知人の誘いで苫小牧空襲の史実を題材にした創作劇「ラスムッセン~樽前を生き抜いた男~」に出演。主人公のラスムッセンを演じた。
ソ連軍による監禁や集団自決、妹の死、発疹チフスへの感染―。満州・敦化(現・中国吉林省)で終戦を迎え、引き揚げまでの1年余りで壮絶な経験をした。心に負った傷は深く、この時のことを人に伝えられるようになるまで50年の年月を要した。 「何度も死にかけたのに助かったのは、戦争経験を伝えるという使命