苔の回廊 壁面を覆う約100種のコケ 訪問時は装備しっかりと
- 2022年7月8日
「苔(こけ)の回廊」についての問い合せが非常に増えています。苔の回廊は樽前山の北面・モラップ地区にある涸れ沢・楓沢の一部を指し示しています。以前は、大雨災害の影響で2014年9月から立ち入ることができなくなっている「苔の洞門」に関する問い合わせの方が多かったものの、近年では問い合わせ件数が「苔の洞
「苔(こけ)の回廊」についての問い合せが非常に増えています。苔の回廊は樽前山の北面・モラップ地区にある涸れ沢・楓沢の一部を指し示しています。以前は、大雨災害の影響で2014年9月から立ち入ることができなくなっている「苔の洞門」に関する問い合わせの方が多かったものの、近年では問い合わせ件数が「苔の洞
チップといったらヒメマスのこと。地元の人ならすぐにピンときますが、ビジターセンターで働いていると、チップという名がそれほど浸透していないことが分かります。観光客の方から「商店のメニューや幟(のぼり)に書いてある、あのチップって何のことですか?」と何度も質問を受けてきたからです。 チップとは
地球温暖化や気候変動をもたらすとして、二酸化炭素やフロン、メタンなどの温室効果ガスの削減が求められています。そんな中、環境省は過日、国内の温室効果ガス排出量が7年連続で減少したと発表しました。全国各地で再生可能エネルギーの導入が進んできているのを感じます。 ここ千歳市も今年2月に「ゼロカー
写真は3月上旬、支笏湖温泉街近くの国道沿いでの一コマです。今年は例年にない大雪だったため、深雪に弱い彼らが雪の浅いこの場所に出てきたものと思われます。ここでは多くの広葉樹が樹皮を食べられています。樹木の場合、エゾシカに根元の一周を「樹皮はぎ」されると、その個体は枯れてしまいます。 北海道で
支笏湖の水を利用した発電が明治時代から王子製紙によって千歳川で行われていることはよく知られていますが、50年以上前、北海道電力が支笏湖南側の社台台地(白老町)に揚水式水力発電所(揚水発電)を計画したことはあまり知られていません。 揚水発電は電力に余裕の生じる夜間などに湖などから高台の貯水池
支笏湖の東側を通る国道453号線からさらに東へ3キロほど国有林内を歩いて進んでいくと、聞こえてくるのは川のせせらぎ以上にとどろく大きな水音。「七条大滝」のごう音です。 名前の由来ですが、なぜ「七条」というのかというと、滝の近くを通る林道名から取って名付けられたということです。滝の落差が16
支笏湖温泉街の風景にとけ込み、ひときわ印象的な橋がある。山線鉄橋と言われる赤い橋だ。 明治の終わりごろ、王子製紙が苫小牧に工場を建設するに当たり、電力確保のための発電所建設が不可欠だった。その建設に必要な資機材の運搬や稼働後に紙の原料となる木材の運搬などをするため、苫小牧と発電所や支笏湖を
晩秋の支笏湖の森を歩くと、さまざまな生き物との出合いを楽しむことができますが、キノコもその一つです。かわいい形のものや奇抜なデザインのものもあり、色合いもさまざま、おいしい秋の味覚としても存在感があってファンが多いですね。 ここで突然ですが、「キノコって何?」と聞かれたら、あなたはどのよう
支笏湖は秋真っ盛り。いよいよ紅葉シーズンです。この秋を満喫する「第1回支笏湖紅葉まつり」が開催されたのは、有珠山の噴火があった1977(昭和52)年です。 この年、それまで6月に開催されていた「湖畔開き」を改称し、4月に観光シーズンの幕開けを告げる「湖水開き」として開催しています。同時に秋
「支笏湖を一望できるところはどこですか?」 観光案内所でお客さんによく聞かれます。 正直返答に困ってしまいます。なぜなら、車で行けるところに、支笏湖の全景を俯瞰(ふかん)して一望できる場所がないからです。もちろん湖と山々のきれいな景色が見られるポイントはありますので、ご案内はさせて
例年になく暑い日が続いた支笏湖畔。私の職場、支笏湖ビジターセンターの中も蒸し暑く、マスクの下の顔と首元にあせもができてしまいました。暑さで参ってしまって「湖で涼みたい!」と毎日思って勤務していました。我慢の限界が来たある日の仕事帰り、支笏湖温泉園地の端にある親水広場に涼みに行くことに決めました。
支笏湖は火山の噴火でできた火口に水がたまってできるカルデラ湖です。支笏湖誕生の生い立ちをたどると地殻運動のスケールの大きさにただただ驚くばかりです。支笏湖誕生の元になった支笏火山は6万年前ごろに始まったとされ、4万6000年前ごろの大噴火は噴煙が3万メートルまで達し、遠く知床半島や根室半島まで火山
この4月から支笏湖ビジターセンターで仕事をすることになりました榊原と申します。よろしくお願いします。勤務を始めて2カ月が過ぎましたが、出勤前に主に休暇村支笏湖の園地に立ち寄ることが目下の楽しい日課になっています。 6月の支笏湖の森は緑一色となり、つい1カ月前とは別の森のようです。皆さんもご
コロナ禍2度目の大型連休も終わり、支笏湖では6月1日に解禁されるヒメマス釣りの準備が進んでいます。 ヒメマスは、1894(明治27)年に道東の阿寒湖から天然卵が移入されたのが始まりです。3年後に初回帰が確認され、親魚採捕が行われたのは翌年の98(明治31)年。現在では支笏湖の観光を支える重
ここ数週間の支笏湖は暖かな日差しが降り注ぎ、雪解けも目にも止まらぬスピードで進んでいます。3月の中旬くらいから、お天気のいい日は支笏湖を散歩したりする方が増えてきました。ゴジュウカラの「フィフィ」という元気な鳴き声やアカゲラのドラミングなどと合わせて、子どもの元気な笑い声などが聞こえてくるとにぎや
大雪の3月2日。支笏湖温泉地区では一日で30センチの積雪がありました。日が長くなって季節の移ろいも感じられていた時に降ったドカ雪に、私たちのみならず森の生き物もびっくりしたことでしょう。 その日、斜面を駆け上がるエゾシカを見ましたが、雪に足を取られズッコケながらの様子に「動物も苦労している
支笏湖地域の人気スポットの一つ、オコタンペ湖はエメラルドグリーンに輝く神秘的な姿と標高差約600メートルの山の中の秘境ということで、阿寒のオンネトー、東大雪の東雲湖と共に「北海道三大秘湖」と呼ばれています。支笏・洞爺国立公園の特別保護地区に指定されているため湖畔に降りることはできず、道道78号沿い
苫小牧や千歳の市街から支笏湖へ向かう道中、温泉街まであと1キロ半ほどの辺りでしょうか、白っぽい樹皮の林が道路の両側に広がっています。美しい白樺林と言いたくなるところですが、実はここには3種類の樺(カンバ)の木が混生しています。シラカンバ、ウダイカンバ(マカバ)、ダケカンバです。一見よく似た3
支笏湖美笛地区の奥深い山中に、アイヌの人たちが使った「シラッチセ」が残されています。 シラッチセはアイヌ語の「シラル(岩)」、「チセ(家)」で岩屋や岩陰を意味します。狩猟に伴う野営地で、儀礼の神聖な空間でもありました。 美笛地区のシラッチセは、美笛川支流の右岸に沿ってびょうぶのよう
紅葉を楽しみに多くのお客さまがいらしていた支笏湖で、10月24日に樽前山・風不死岳・恵庭岳の初冠雪、11月5日に温泉街でも初雪を確認しました(支笏湖ビジターセンター観測)。初冠雪の日は雲が懸かっておりはっきりとは見えませんでしたが、翌25日には青空も少し顔を出し、園地の紅葉と合わせてきれいな景色を
コロナ禍で「紅葉まつり」が中止になりましたが、家族や少人数のグループが散歩や船に乗って個々に支笏湖を楽しんでいる姿はあちらこちらで見掛けられます。 9月25日、支笏湖ビジターセンターの湖側に大きな展望デッキが完成しました。ラウンジの窓から見ていた景色は屋外でダイレクトに体感できるようになり
季節の移ろいは早いものです。北海道の短い夏が過ぎ、支笏湖畔の木々も少しずつ色づき始めています。夕暮れもずいぶんと早くなり、秋の始まりを実感するようになりました。 それもそのはず、今月の22日は秋分の日です。秋分の日は春分の日とともに「昼と夜の長さがほぼ等しい」とされています。でも実は昼の時
季節は8月に入り、盛夏を迎えています。支笏湖を訪れる人も増え、園地内も少しずつにぎやかさを取り戻しています。 先日、8月10日は「山の日」でした。山の日は2014年に制定され、16年に始まった国民の休日で、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」とされています。 支笏湖の周辺
早いもので、今年も一年の半分が過ぎました。恒例のイベントやお祭りが次々中止となり、いつもの季節感がないまま月日ばかり流れてしまったように思いますが、自然は変わることなく季節の歩みを進めています。 支笏湖温泉の園地では今、ツルアジサイの花が見頃を迎えています。ツルアジサイは名前が示す通り、他
6月に入り、支笏湖の青さが冬の重たい色から明るい澄んだ色に変わってきました。初夏ですね。 支笏湖は、秋田県・田沢湖に次ぐ国内2番目の水深を持つカルデラ湖です。 その深さですが、ガイドブックなどをみると363メートルと360・1メートルという二つの数字が出てきます。わずか3メートルほ
支笏湖にも暖かな日差しが降り注ぎ、春到来です。 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、支笏湖ビジターセンターも4月18日から5月10日まで休館となりました(5月7日現在)。今後も動向を見ながら、休館期間が延びるかもしれないという落ち着かない日々を過ごしています。 緊張感が漂う日々の中
春の柔らかな日差しの中でフクジュソウの開花やハクセキレイの散歩を見ました。心地よい春風を受けながらキツツキのドラミングや野鳥のさえずりを聞きました。最近はヤマゲラ(キツツキ科)の「ピョーピョー」とよく通る甲高い声が園地に響き渡っています。待ちに待った春の到来をうれしく思っています。一方、新型コロナ
3月初めにまとまった雪が降った支笏湖畔ですが、近頃は暖かな日差しが降り注ぐ日も多くなり、一気に明るさが増してきています。野山の草木も芽吹きの準備をしているようです。 春の訪れとともに別れと新たな出会いもやってきます。3月19日に支笏湖小学校の卒業式が行われます。今年は新型コロナウイルスの感
1月下旬から2月中旬は毎年恒例「千歳・支笏湖氷濤まつり」の季節です。夏季に駐車場として利用される敷地に、大小約30基の氷像が並ぶ姿は圧巻です。 氷像制作は11月中旬から始まり、今年は実に72日間の制作期間を経て作られています。まずは、丸太や鉄パイプを骨組みに、シラカバや松の木を使って土台を
新年明けましておめでとうございます。昨年末、支笏湖にとって少しだけ残念なニュースがありました。 環境省において2018年度における公共用水域の水質測定結果が公表され、湖沼部門で支笏湖が2位となりました。07年度から11年続いていた水質日本一でしたが、とうとう途切れてしまいました。