勇払原野 野鳥の存在 自然環境を知る基準の一つ
- 2020年8月7日
宅地、工場、ゴルフ場など開発が進んだとはいえ、苫小牧市内の勇払原野にはまだまだ自然が残されています。その自然環境を知ろうとするときの基準の一つとして、野鳥の存在が挙げられます。野鳥の個体数の変化を見ると、その地域の自然環境の変遷を垣間見ることができます。野鳥が増えたから環境が豊かになった、減ったか
宅地、工場、ゴルフ場など開発が進んだとはいえ、苫小牧市内の勇払原野にはまだまだ自然が残されています。その自然環境を知ろうとするときの基準の一つとして、野鳥の存在が挙げられます。野鳥の個体数の変化を見ると、その地域の自然環境の変遷を垣間見ることができます。野鳥が増えたから環境が豊かになった、減ったか
5月中旬、苫小牧市在住の日本野鳥の会(以下当会)会員の奥山博美さんから、「勇払原野に足環(わ)の付いたオオジシギがいた」というメールがありました。添付された画像には、右脚に無地の青いフラッグ(プラスチックの板)、左足には金属製の足環が付いたオオジシギが写っていました。これは寿命や長距離の移動につい
去る5月21日、早朝4時に起床し、寝ぼけ眼をこすりながら勇払原野のとある場所に1人、向かいました。オーストラリアから渡って来たハト大の野鳥、オオジシギの調査のためです。同域ではこれまで2001年と17年の繁殖期に、同じ59メッシュ(区画)で調査を行っており、それぞれ107羽、77羽と、個体数の減少
ウトナイ湖周辺では、ナニワズの黄色い花やホザキシモツケの出たばかりの鮮やかな緑の葉が見られ、春を感じる季節となりました。また、野鳥たちの繁殖期ならではの、縄張り争いやメスを追いかける様子、巣材を運ぶ行動も見られています。 求愛や縄張りを主張するための「さえずり」も多く聞かれるようになりまし
私は3月からウトナイ湖サンクチュアリで勤務を始めたばかりです。私の勤務開始に合わせるように、マガンが本州方面よりウトナイ湖に飛来するようになりました。というわけで、私のウトナイでの最初の1カ月はマガンに始まりマガンに終わりました。 マガンは渡り鳥です。ロシア極東で繁殖を行い、日本各地(東北
明治時代以前には北海道に1000羽は生息していたと言われる世界最大級のフクロウの仲間「シマフクロウ」。彼らが生きるためには、餌の魚が豊富にいる川と子育て用の大きな樹洞木のある豊かな森が必要です。しかし、そのような川辺の森は、伐採などにより減少してほとんど残っておらず、今では道東を中心に160羽70
前号でお伝えした通り1月上旬に、オオジシギが越冬するオーストラリアの首都、キャンベラのジェラボンベラ湿地を「オオジシギ調べ隊」の小学生たちと訪問しました。私たちの日程に合わせて、オーストラリアチーム(研究者やヤングレンジャー)が湿地にかすみ網を張ってオオジシギを捕獲し、足環や衛星追跡装置を装着する
明けましておめでとうございます。旧年中は多くの方々にネイチャーセンターをご利用いただき、誠にありがとうございました。レンジャー一同、本年もイベントや調査など、さまざまな活動を進める予定です。どうぞよろしくお願いいたします。 さて、この号が掲載される頃、私は仕事でオーストラリアの首都、キャン
水鳥でにぎわう季節が過ぎたウトナイ湖では、繁殖地のロシアから越冬のため北海道に渡ってきたオオワシが11月14日に確認され、冬の訪れを感じます。 さて、2019年も残すところ1カ月。ここで、私が独自に選んだ今年ならではの2大ニュースをご紹介します。 (1)シンポジウム「柳生博と学ぶ勇
ウトナイ湖の水面がカモ類やハクチョウ類でにぎわう中、自然観察路は「落とし物」の観察に良い季節を迎えています。水鳥の羽や木の実などいろいろありますが、今の時期だけ楽しめるのが落ち葉です。紅葉した葉は地面に落ちてもまだ色が残っていますし、湖周辺にはいろいろな種類の植物があるため、さまざまな色や形を楽し
いずれはラムサール条約湿地にと、私たちが保全活動を進める弁天沼周辺。その特徴ある自然や、安平川下流域に計画されている河道内調整地(遊水地)の予定地を見ていただこうと、9月29日に日本野鳥の会苫小牧支部と「勇払原野とことこツアー」を共催しました。こちらは例年、初夏に行なっているイベントですが、今年は