苫小牧市長選構図いまだ定まらず 出馬表明は金沢氏のみ 立候補予定者事前説明会に4陣営

苫小牧市長選構図いまだ定まらず 出馬表明は金沢氏のみ 立候補予定者事前説明会に4陣営
各陣営の関係者が出席した苫小牧市長選の立候補予定者事前説明会

 岩倉博文前苫小牧市長の辞職に伴う市長選(12月1日告示、同8日投開票)の立候補予定者事前説明会が18日、市役所で開かれた。4陣営の関係者が出席したが、現時点で出馬を表明しているのは、市議会議員の金沢俊氏(50)のみ。他3陣営は候補の擁立作業を続けているか、立候補を検討している段階で、市長選の構図はいまだ定まらずにいる。

   説明会は、金沢氏の後援会関係者の他、立憲民主党苫小牧支部、共産党苫小牧地区委員会、2022年の前回市長選に出馬し落選した西村俊寛氏(64)が出席した。苫小牧署や苫小牧郵便局、市選挙管理委員会の担当者が、立候補の届け出や選挙カーの申請方法、選挙運動の注意点などを説明した。

   金沢氏は、9日に出馬を表明して以降、基盤固めを着々と進めている。岩倉前市長の後継指名を受け、自民、公明各党苫小牧支部の推薦も決定。14日の事務所開きで公約を発表し、市内の企業や団体にも支援の輪を広げており、金沢氏は「時間がない中だが、やるべきことは分かっている。日々やれることにベストを尽くす」と力を込める。

   一方、立憲民主、共産の各陣営は候補の擁立作業を続けているが、現時点ではまだ決まっていない。説明会に出席した立憲民主党苫小牧支部幹事長の佐々木修司市議は「きょうは説明を聞きに来ただけ」と述べつつ「しっかり選挙をすることは必要。引き続き候補擁立に向けて動く」と強調した。共産党は20日にも方針が固まる見通しで、森本健太市議は「党道委員会と調整している。最後まで模索したい」と話した。

   西村氏は前回市長選、23年道議選苫小牧市区で、直前まで無風が取り沙汰される中、「無風になることに憤りを感じる」などとして出馬を決め、落選した。いずれも政党や政治団体の支援は受けなかった。西村氏は説明会後、報道陣の取材に対して「(立憲民主、共産)両陣営がギブアップした場合、出馬への努力はする」と述べた。