IRの申請期間延長案 「知事の判断に注目」

IRの申請期間延長案 「知事の判断に注目」

 苫小牧市の岩倉博文市長は19日の定例会見で、市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)について、国がIRの申請期間を当初案より延期する方針を示したことに、申請権は制度上、道にあるとし「知事の判断がどうなるのか注目している」と述べた。

   観光庁は9日、IR誘致を目指す自治体からの整備計画の申請期間を当初案の2021年1~7月から、同10月~22年4月にずらす修正案を発表した。

   岩倉市長は、市独自にIRの候補予定地で実施した環境影響調査結果について説明するなど、道と担当者レベルで作業を重ねてきた経緯に言及。「知事の最終判断がどうなっていくのか全く分からない。どのような方向に行っても、市として対応できるように準備を進める」と話した。

   また、JR苫小牧駅南口の旧商業施設「駅前プラザエガオ」の民事訴訟の控訴審で、札幌高裁が当初、今月30日とした判決の言い渡し期日を取り消したことについて、市の担当者は裁判所の仲介で和解協議を継続中としながら、「今後の協議に影響する可能性があると考えており、詳細なコメントを差し控えたい」と語った。

   同訴訟は旧エガオの土地、建物の権利集約を進める市に対し、土地の一部を持つ大東開発(苫小牧市)が賃料相当分の損害賠償などを求めて提訴。市は一審判決での大東側の全面勝訴を不服として控訴した。