「3密」回避、検温も 千歳市防災会議 感染症対策踏まえ避難訓練

「3密」回避、検温も 千歳市防災会議 感染症対策踏まえ避難訓練
避難所設営で段ボールベッドの組み立て

 千歳市防災会議(会長・山口幸太郎千歳市長)は21日、千歳市町内会連合会(市町連)との連携で新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた初の災害時避難所開設・運営訓練を千歳市防災学習交流施設「そなえーる」で実施した。市町連関係者や市職員ら70人が参加。座学や設営作業を通して災害時の役割や手順などを体得した。

   新型コロナ感染症の拡大に伴い、避難者受け付け時の検温や健康チェックはもとより、発熱者専用スペースや高齢者、障害者などの要配慮者スペースの設営など状況に応じた会場のレイアウトが求められ、参加者は交代で案内係や避難者に扮(ふん)し対応手順を確認した。

   新型コロナ対策のため、市は新たに段ボールベッドとパーティションを570セット備蓄。参加者は段ボールを広げて実際にベッドの組み立て手順を体得した。

   現在、市が想定する市内47カ所の避難所の収容人数は1万4000人。「3密」の回避で2000人があふれる計算という。避難所の新設は難しいことから、ホテル・旅館への避難や道との協議による広域避難の検討、安全を確認した上での自宅避難や車中避難が検討されているという。

   市町連の沼田常好会長は「自助、共助を心掛け、さまざまなパターンの避難を考える必要がある」と話した。