体験談を会員と共有 苫小牧市介護者を支える会

体験談を会員と共有 苫小牧市介護者を支える会
介護体験を語る二階堂さん

 苫小牧市介護者を支える会(菅原裕子会長)は10月30日、市民活動センターで交流集会を開いた。二階堂久美子さん(63)が「4人を介護して」と題し、夫と自身の両親の介護体験について語った。

   同会は毎年1度、定期的に開催する交流集会の中で「貴重な体験を共有しよう」と、会員による体験発表を実施している。この日は会員23人が出席した。

   二階堂さんは「同時期に介護が重なったとき、高齢者のことは考えてくれるが、介護者に対しての配慮が足りないように感じた」と振り返った。

   実父が亡くなり、1人暮らしとなった実母がうつ病、やがて認知症となった。「自分の家庭と介護に疲れ、私もうつ病になってしまうと感じた」とし「菅原会長に『大変な時は必ず通り過ぎる』と言われ、前向きになれた」と同会の存在が支えになった体験も語った。

   出席者はそれぞれの経験と重ねながら、二階堂さんの話に聞き入った。菅原会長は「介護経験者の体験談には説得力がある。介護の方法は対象者によって異なるが、機会を重ねることで学んでいければ」と話した。