函館税関千歳税関支署は、9月の新千歳空港の貿易概況(速報値)を発表した。輸出入総額は前年同月比53%減の19億6400万円で、14カ月連続のマイナス。新型コロナの影響が継続している。
輸出は33・7%減の16億9600万円で、8カ月連続のマイナスとなった。「魚介類及び同調製品」は18・9%増の10億8800万円。生鮮ホタテなどは減ったが、香港や台湾向けの塩蔵・乾燥ナマコが53・4%増の8億9603万円となった。「輸送用機器」もドイツ向けの自動車部品などが好調で39・7%増の5400万円だった。
一方、「電気機器」は93・2%減の6400万円。フィリピン向けの液晶モニターなど音響・映像機器の部分品、タイ向けの携帯電話用電池の原料などが減った。「一般機械」もフランス、ドイツ、イギリス向けのベアリングや部分品の通関が減るなどして、36・1%減の1億9900万円にとどまった。
輸入は83・5%減の2億6800万円。前年同月にカナダから飛行機用ターボプロペラ(2億9200万円)を通関したことに伴う反動減により、「一般機械」が90・3%減の4700万円となった。中国からのベアリングも減少した。
「電気機器」は中国からの携帯電話や部分品など通信機の取り扱いが落ち込み、87・8%減の3100万円。
新千歳の国際定期便は、新型コロナの影響で全休中。貨物チャーター便のみが運航。羽田や成田で下ろされた貨物が新千歳を通関している。