下請取引適正化へ努力 公取委道事務所が懇談会

下請取引適正化へ努力 公取委道事務所が懇談会
公正取引委員会の職務を説明する島袋所長

 公正取引委員会北海道事務所は11日、苫小牧経済センタービルで苫小牧市内の有識者と懇談会を行った。苫小牧商工会議所の会員など12人が出席。同事務所の島袋功一所長が公取委の職務内容を説明し、出席者からの意見を聞いた。

   島袋所長は、取引上優越した地位にある事業者が不当に相手方に対して不利益を与える「優越的地位の乱用」や、採算を度外視した低価格によって顧客を獲得する「不当廉売」などに対し、注意や警告を行っている状況を説明した。

   新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ドラッグストアでマスクの抱き合わせ商法が確認されたことから、業界団体にやめるよう要請した実例も紹介した。

   島袋所長はまた「下請業者が取引で不利益を受けている場合、通報しにくい面もある。書面調査を実施して違反行為の発見に努めている」と述べ、下請取引適正化への積極的な取り組みを強調した。

   同事務所によると、懇談会は毎年道内各地で開催され、今年度は苫小牧市が初開催という。