苫小牧市が市内の小中学生向けに消費者トラブルの未然防止に向けた啓発チラシを作成し、各校に配布している。スマートフォンが急速に普及、子どもの使用率も高まる一方、安易な写真公開で個人情報が漏れるなどの問題が増えているため、早期に学んでもらおうと初めて実施した。小学5年生と中学3年生を対象に各校で呼び掛けが進んでいる。
市の消費者教育推進基本方針を踏まえ、市民生活課が小学生向けと中学生向けにA4判2ページで2種類を製作した。
小学生向けは事故やけがを招きやすい「ながらスマホ」の禁止や使用時間のルール化などを呼び掛ける内容で、市内23校に配布。中学生向けは、出会い系アプリによる性被害や「契約完了」などの詐欺に対する注意を求めており、16校に届けた。
各校とも帰りのホームルームなどで啓発。20日に配布した苫小牧西小学校の5年1組では、担任の林宏一郎教諭が「家族と一緒に読んで約束を守って使いましょう」と説明しながら手渡した。
市民生活課の須藤正樹主査は「被害防止に向けて関係団体などと協力していく。困ったときはすぐに家族や先生、消費者センターに相談を」と話している。