新千歳空港など道内7空港の運営権を持つ北海道エアポート(HAP、千歳市)は26日、2020年9月中間連結決算を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大による乗降客の大幅な減少で、営業損益は80億4000万円の赤字となった。航空各社の減便対応による着陸料収入や空港ビル内のテナント料収入の落ち込みが背景にある。
売上高は、当初計画の30%にとどまる143億8400万円。純損失は98億3000万円。道内7空港(新千歳、稚内、釧路、函館、旭川、帯広、女満別)の4~9月の旅客輸送実績は前年同期の22%、344万人にとどまる。感染拡大による旅客需要の減少を受けた航空各社の減便や運休が影響した。
20年度下半期の業績予想は、国内線旅客数を前期比45%減、国際線はゼロと見込む。同年度通期見通しでは、売上高は当初計画に比べて636億円減の347億円。営業損益は16億円の黒字を想定していたが、下方修正し201億円の赤字とした。
同社は「大変厳しい状況。投資抑制、経費削減などの自助努力を徹底するとともに、感染症流行収束後の収益力確保に向け、安全を前提に効率的な空港運営体制確保に努めていく」としている。