苫小牧市澄川町のぱん工房むぎ麦は今月、店で売れ残り冷凍保存していたパンを解凍し、割引価格で販売する試みを始めた。同店独自の食品ロス削減策で「ロスパン」として市民活動センターで試験販売する。26日も午前10時~正午に同センターで行う。
同店はSDGs(持続可能な開発目標)の視点を重視し、今年1月から市の食品ロス削減事業にも参画。毎週木曜日、当日店頭で売れ残ったパンをJR苫小牧駅の自由通路で販売してきた。これに加え「ロスパン」の販売を提案したところ、同センター側に市事業での実績が認められ、期間限定で販売することとなった。
初日の12日は、センター利用者や店のSNS(インターネット交流サイト)で取り組みを知った人が次々に訪れ、10%割引きなどでパンを購入。「次はいつやるの?」と関心を寄せる人もいた。
同店の石見勝政オーナーは「売れ残りが出ないように調整して製造するのが本来だけど、天候などによってどうしてもロスが発生してしまうことがある」と説明。「どのような工夫や方法を取れば食品ロスを削減できるのか、日々模索している。試験販売の効果も検証していきたい」と話している。