子どもの医療的ケア紹介 療育研究会 3年ぶり研修会 苫小牧

子どもの医療的ケア紹介 療育研究会
3年ぶり研修会 苫小牧
医療的ケア児への支援方法を学ぶ参加者

 苫小牧市内と近郊の小中学校や医療機関、福祉事業所などで子どもの療育に携わる有志のグループ「いぶり子ども療育研究会」は14日、市福祉ふれあいセンターで3年ぶりの研修会を開いた。医療的ケアを必要とする子どもを受け入れている通所支援施設の実践内容が発表されたほか、来年夏に市内で予定されている障害児のアドベンチャースクール「いけまぜ夏フェス」について説明があった。

   事務局は市こども通園センターおおぞら園。たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアを必要とする子どもが、自宅以外の場所でたくさんの人と関わり合いながら育つことができる環境づくりをテーマに開催し、約50人が参加した。

   重度心身障害児の通所支援施設を運営するNPO法人テレサの丘の石谷有可さんは、施設内で行った研修の様子を写真を交えて紹介。「笑顔と愛情がたくさんあふれる福祉の現場を目指している」と語った。

   また、いけまぜ夏フェスについて、主管団体のNPO法人にわとりクラブの加藤久実子さんがこれまでの歩みを説明。医療的ケアが必要な重度障害児も安心して参加できるよう、自宅まで迎えに行くなどの工夫を重ねていることを語った。新型コロナウイルスの影響で3年連続見送りとなった苫小牧での本開催を来年は実現させる決意を述べ、「ぜひ一緒に活動しましょう」と実行委員会への参加も呼び掛けた。

   このほか市立病院小児科の大門祐介医師が、医療的ケア児の受け入れを決めた市内の認定こども園で進めてきた準備や、医療的ケア児支援法改正のポイントなどを解説した。