10~12月期景気 3期ぶりマイナス水準 大企業はプラス維持 北海道財務局調べ

10~12月期景気 3期ぶりマイナス水準
大企業はプラス維持 北海道財務局調べ

 北海道財務局は、2022年10~12月期の法人企業景気予測調査結果を発表した。道内企業の景況判断指数BSI(「上昇した」と回答した企業の割合から「下降した」とみる企業の割合を引いた数値)はマイナス8・0となり、前期(7~9月期)に比べ9・5ポイント下降し、3期ぶりにマイナス水準となった。

   前期3・2だった製造業は18・6ポイント下降してマイナス15・4となり、3期ぶりにマイナス水準に転じた。非製造業も6・9ポイント下降してマイナス5・9となり、こちらも3期ぶりにマイナス水準。

   製造業の業種別では、「金属製品」が前期比2・8ポイント上昇の25・0となり最も高い水準に。「窯業・土石製品」は56・9ポイント下降しマイナス44・4、「木材・木製品」も36・7ポイント下降しマイナス20・0と、共にマイナス水準に転じた。

   非製造業の業種別では、「運輸業・郵便業」(6・7)、「小売業」(2・6)などがプラス水準となったが、大半がマイナス水準に。「電気・ガス・水道業」は22・2ポイント下降し、マイナス33・3に悪化した。

   財務局では「幅広い業種で原材料費や燃料費のコスト上昇に苦慮しており、特に電気料金の値上げに苦慮しているとの声が多く聞かれる」と指摘している。

   企業の規模別では、大企業(資本金10億円以上)が前期比1・5ポイント下降したものの、2・7と3期連続プラス水準を維持。中堅企業(同1億円以上10億円未満)は16・3ポイント悪化してマイナス11・1となり、2期ぶりにマイナス水準に転じた。中小企業(同1000万円以上1億円未満)は8・5ポイント低下してマイナス9・9に悪化した。

   全産業の先行きについては、来年1~3月期にマイナス11・4に悪化するが、4~6月期は1・5とプラス水準に転じる見通しだ。

   調査は、11月15日を調査時点に道内企業490社を対象に実施。412社から回答を得た。回答率84・1%。