道発着路線は改善傾向 新千歳
主要航空各社は年末年始期間(28日~来年1月5日)の予約状況をまとめた。新型コロナウイルス感染拡大後、初めて行動制限のない年末年始で、各社の北海道発着路線は改善傾向。予約ピークは下りが29日、上りが来年1月3、4日。
21日に各社が発表した。
全日本空輸(ANA)は、予約数が前年同期比10・1%増の20万6285人。うち新千歳発着路線は予約率が同4ポイント減の66・5%、予約数が同10・9%増の17万1105人。
日本航空(JAL)の本道発着路線は、予約数が同1・3%減とほぼ横ばいの17万5036人。うち新千歳発着路線は、予約率が同3・3ポイント減の68・9%、予約数が同3・5%減の6万7692人。
AIRDO(エア・ドゥ)は、予約率が同3ポイント増の87%、予約数が同0・3%増の6万9073人。主な内訳は、新千歳―羽田線が同2%増の3万9911人、旭川―羽田線が同5・2%増の8194人など。
コロナ流行前の2019年度と比べた予約数は、ANAが23・7%減、JALが15・7%減、AIRDOが9・6%増。
ANAは「3年ぶりに行動制限のない年末年始で、旅客需要は回復している」と好調さをアピール。JALも「全国国内線の総予約数は前年を上回り、本道も前年とほぼ同水準の予約」としている。
AIRDOは7月に新千歳―福岡線を新規就航したこともあり、コロナ前を上回る予約数となった。「ニーズに合わせた運賃設定などで予約も好調。年明けの全国旅行支援再開にも期待している」と話している。
前年比増も回復に差 苫小牧港
苫小牧港を発着するフェリーの年末年始(12月26日~1月6日)の23日までの予約状況は、各社とも前年同期より改善したが、コロナ禍前と比べると回復の程度に差が出ている。
商船三井フェリーの大洗航路は、下り便の29~30日、上り便の1月4~5日の8~9割が埋まっている。同社苫小牧支店は「前年を少し上回る水準。コロナ禍前の95%程度まで戻ってきた」としている。
仙台・名古屋航路を開設する太平洋フェリーは、28から29日の下り便が8割程度埋まり「コロナ禍前の3分の2ほど」と担当者。上り便は年末年始とも5~7割程度の予約で全般的に空きがあるという。
川崎近海汽船の八戸航路は、上り下りとも夜間帯に出発する便がほぼ満席で、昼間の運航便は6~7割程度。担当者は「コロナ禍前の6割ほど」と話す。
東港から秋田・新潟・敦賀を結ぶ新日本海フェリーは上り便が29日、下り便が1月4日がピーク。定員の5~6割程度の予約で、同社苫小牧支店は「前年に比べると60%ほど増えたが、コロナ禍前の3分の1にとどまる」という。