スポーツ庁が行った小学5年と中学2年対象の「2022年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」がまとまり、北海道教育委員会が道内(公立)の結果を公表した。道内児童生徒の体力合計点は、小中男女いずれも全国平均に届かなかったが、その差は小5で縮まり改善の兆しが見られた。中2は差が広がった。
22年4~7月に道内の小学校980校で5年3万8085人、中学校597校で2年3万5278人を対象に握力や反復横とび、50メートル走、ボール投げなど8種目(各10点)の実技と運動・生活習慣に関する質問紙調査を実施した。
小5男子の体力点合計は、全国の52・28に対し道は51・74で差は0・54ポイント。前年度より0・18ポイント縮まった。種目では長座体前屈、握力、反復横とび、立ち幅とび、ソフトボール投げで全国平均を上回った。同じく女子は全国の54・31に対し53・60で差は0・71ポイント。前年度より差は0・37ポイント縮まった。種目では握力、反復横とび、ソフトボール投げの3種目が全国を上回った。
中2男子の体力点合計は、全国41・04に対し道は38・97で差は2・07ポイント。前年度より差は0・20ポイント広がった。握力のみ全国平均を上回った。女子は全国の47・42に対し43・53で差は3・89ポイント、前年度より0・10ポイント差が広がった。全国平均を上回った種目はなかった。
質問紙調査で「授業以外における1週間の総運動時間が60分未満」と回答した割合は、小学の男女とも全国平均より低かったものの、中学は男女いずれも高かった。「平日に学習以外で画面を見ている時間が1時間未満」と回答した割合は小・中学の男女とも全国より低かった。小学男女は前年度よりやや改善した。
道教委は「全国との差は小学の男女で顕著に縮まっている一方、中学男女は差が広がっている」と指摘。運動部の活動に参加している割合が低いことや肥満児の増加(生活習慣の変化)、新型コロナウイルス感染対策のマスク着用での運動自粛を要因に挙げた。