苫小牧市高丘の樽前山神社の本殿横に28日、来年の干支(えと)のウサギが躍動感いっぱいに描かれた巨大絵馬が登場し、早くも正月ムードに包まれている。
巨大絵馬の奉納は地元企業の共同出資で続き、制作は毎年、市内双葉町のデザイン製作会社アートスタジオNON(梶川弘樹社長)が引き受けている。
大きさは縦横それぞれ約2・7メートル。木材やアルミ素材で作った形に、樽前山を背にした穏やかな海の上を、親子のウサギが飛び跳ねる姿を描いた。デザインを考え、制作にも携わった岸勝也さん(56)は「新年こそ活気のある年に」との願いを込めたという。
スタッフは同日朝、重さ約100キロもの巨大絵馬をトラックで境内に運び入れ、今年の寅の絵馬を4人がかりで取り外した後、バランスを調整しながら丁寧に取り付けた。30年近くに及ぶ制作について梶川社長(42)は「先代の頃から絵柄はオリジナル。樽前山神社にしかないものを作らせてもらえ、大切に思っている」と語った。