ウイズコロナ時代に適応を 官公庁や企業で仕事始め 苫小牧

仕事始めに合わせて議場で行われた岩倉市長(右)の年頭あいさつ=4日午前9時ごろ

 仕事始めの4日、苫小牧市内の官公庁や企業でも通常業務がスタートした。新型コロナ禍が始まって間もなく丸3年を迎える中、行政機関の職員や企業の従業員らは、感染対策と社会経済活動を両立させ、日常を取り戻すウイズコロナ時代への適応に決意を新たにした。

   苫小牧市の岩倉博文市長は、市役所本庁舎11階の議場で幹部職員約40人を前に年頭あいさつを行った。2023年度にスタートするまちづくり指針の市総合計画第7次基本計画を取り上げ、「新年度はいろいろなことにチャレンジしたい」と力を込めた。

   今年も財政基盤の強化を追求するとした上で「次世代のために(事業で)何を選択するかを考えないと、人口減少時代に打ち勝つことができない」と強調。JR苫小牧駅前の再生など積み残し案件の解決に取り組む姿勢を示し、「みんなで知恵を出し合い、一緒に頑張らないといけない」と呼び掛けた。

   また、脱炭素社会の実現に向けて23年度と24年度に、ゼロカーボンとゼロごみをテーマにした全市的運動の大作戦事業を展開すると表明。「2年間、全庁を挙げて取り組んでいく」と述べた。

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   苫小牧信用金庫は、市表町の本店で新年合同朝礼を行った。役員や本部、本店の職員ら約50人が出席し、地域経済を支える金融機関としての役割を果たす士気を高めた。

   小林一夫理事長は「ウイズコロナの下、原材料費やエネルギー価格の高止まりが続くものとみられる」と今年の情勢を予測し、収益基盤や取引先支援力の強化、人材の確保と育成に注力する姿勢を示した。

   また、今年は創立75周年を迎えるとし「地域で最も信頼される金融機関としての地位を確固たるものにしていかなければならない」と奮起を促した。

   新年合同朝礼は、コロナ対策で出席者を例年より2割ほど減らして実施した。