国内を代表する冬のイベント「第73回さっぽろ雪まつり」(札幌市、札幌観光協会など主催)の雪像造りが始動した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、3年ぶりの開催。7日にはメイン会場の大通公園で雪輸送開始式も行われた。本番は2月4日に開幕し、11日まで8日間にわたって道都の真冬を盛り上げる。
大通公園西8丁目会場(雪のHTB広場)で行われた雪輸送開始式では、主管する実行委の長野実会長が「陸上自衛隊には昭和30(1955)年の雪まつりから協力、尽力いただいている」と説明し、「今や世界に誇る一大イベントで、札幌市民にとっても世界に誇れる文化遺産。後世にも永く継承していくまつりにしたい」とあいさつした。
続いて、作業に当たる陸自第11後方支援隊輸送隊の福藤秀也3等陸曹と、北部方面システム通信群第101指揮所通信大隊の●【99cb】田あゆみ陸士長が「世界の人々に夢と感動を与える雪まつりに協力できることに感謝し、誇りとやりがいを持って取り組みます」と協力宣言。札幌観光大使の東理香子さん(アサヒビール)ら4人が、隊員代表に花束を贈った。
この後、ダンプ3台による「雪降ろし」セレモニーを行い、作業の開始を告げた。実行委によると、雪の輸送期間は29日までの23日間を予定。滝野霊園やモエレ沼公園、中山峠などから10トントラックで約1600台分の雪を搬入するという。
3年ぶりに復活する雪まつりは、大通、すすきの2会場に雪像106基、氷像60基の計166基が並ぶ。大通会場は大通公園の西1~10丁目を使用。むかわ竜などをテーマとする高さ10メートルの「白亜紀の北海道~ティラノサウルス&カムイサウルス~」(4丁目)や、高さ12メートルのプロ野球北海道日本ハムの新球場と新庄剛志監督をデザインした「世界がまだ見ぬボールパーク”Fビレッジ”」(10丁目)など大雪像が5基設置される。感染症対策として大通会場の飲食ブースの設置や、つどーむ会場(東区栄町)の開催は見送る。