苫小牧署管内で2022年に受理した110番通報の件数は1万886件(速報値)で、前年を1191件上回った。事件、事故に関する通報が約4割を占めた一方、運転免許証の更新方法の照会や迷惑駐車への苦情といった緊急性の低い内容も約3割に上った。同署は「110番の日」の10日、イオンモール苫小牧で110番通報制度に関する広報イベントを実施し、適正利用を呼び掛けた。
同署によると、110番通報の主な内訳は、交通事故3564件(前年比529件増)、要望1726件(同213件増)、照会1511件(同103件増)、情報提供1088件(同179件増)、けんか・口論563件(同4件増)、刑法犯438件(同333件増)、交通事故以外の交通違反315件(同3件増)など。
年間の総受理件数は18年1万1607件、19年1万1047件、20年9443件、21年9695件と推移。
増加傾向の背景として、同署の髙島司地域官は「コロナ下の行動制限が緩和され、人の流れが活発になったことも一因として考えられる」と分析。緊急性の低い110番通報としては迷惑駐車のほか、騒音への相談・苦情などもある。
冬場は除排雪に関する苦情が110番で寄せられることもあるといい、「(110番は)緊急を要する人の最後のとりで。不要不急の通報は控えてほしい」と訴える。
同署は10日、イオンモール苫小牧で110番通報の適正利用を促す啓発活動を実施。買い物客らへのチラシ配りや講話などが行われた。
相談などは、同署の一般加入電話0144(35)0110または、警察相談専用電話「♯9110」の活用を求めている。