鈴木直道知事(41)は15日、札幌市内で開いた自身の後援会の会合で、3月23日告示、4月9日投開票の道知事選に立候補する意向を表明した。会合終了後、記者団に明らかにし「道民の暮らしを守り抜く。北海道の未来を切り拓(ひら)いていくため、無所属で知事選に出馬する決意を固めた」と語った。今月下旬に記者会見を開き正式に再選出馬を表明し、2期目へ向けた主要政策も発表する。
後援会「活力あふれる北海道の未来を実現する会」の会合には、似鳥昭雄会長は欠席したが、大谷喜一会長代行、長内順一会長補佐など幹部ら人が出席。冒頭以外、非公開で開催。出席者から「北海道は大変厳しい状況にある中、鈴木知事に引き続き役割を担ってもらう必要がある」など続投要請が相次いだという。
終了後、記者団の取材に応じた鈴木知事は「4年前、知事に就任して以来、活力あふれる北海道を実現するために日々全力で取り組んできた」と切り出し、現在は「長引くコロナ禍、ロシアのウクライナ侵略を契機にエネルギー・物価高騰などにより、道民の暮らしに大きな影響が及んでいる」と指摘。北海道は今「時代の岐路に立っている」と強調し、「北海道が持つポテンシャルを最大限発揮して、北海道の価値を押し上げていく。そのために挑戦していかなければならない」と再選への決意を語った。今後、政策や公約を「道民の期待に応えられるものに練り上げ、記者会見で発表した上で、堂々と戦っていきたい」との姿勢を示した。
今月下旬に正式に再選出馬を表明した後、前回(2019年)同様に与党の自民、公明両党に推薦を要請する方針だ。
鈴木氏は埼玉県三郷市出身。法政大卒。1999年に東京都庁に入り、2008年から約2年、夕張市に応援職員として派遣された。11年に市民グループの要請で夕張市長選に出馬して初当選し、2期務めた。前回の道知事選には自民、公明、新党大地の推薦で出馬し、約162万票を獲得。野党統一候補の石川知裕氏との一騎打ちを制して、38歳の若さで道政のかじ取り役に就任した。
知事選へ向けては、野党陣営も立憲民主党道連、国民民主党道連、連合北海道、北海道農民政治力会議が「4者会議」を設置し、対立候補擁立作業が詰めの段階に入っている。無所属新人の門別芳夫氏(61)も出馬を表明している。