道総合教育会議 「いじめ」巡り意見交換 道教委 基本方針見直しへ

道総合教育会議 「いじめ」巡り意見交換
道教委 基本方針見直しへ
いじめ防止について意見を交わす出席者

 北海道総合教育会議が19日、札幌市内のホテルで開かれ、鈴木直道知事と倉本博史教育長、道教育委員会委員ら7人が「いじめの防止と対応」をテーマに意見を交わした。鈴木知事は道が進めるいじめ防止基本方針の見直しについて「学校、家庭、地域が緊密に連携し、社会全体でいじめ問題の克服を目指したい」とあいさつした。

   倉本教育長は同方針の改定素案を示し、「いじめの見逃しゼロ」対策として1人1台のタブレット端末から直接道教委につながる相談窓口「おなやみポスト」の開設や、各市町村教委に専門家の「緊急支援チーム」を派遣する取り組みを報告した。

   また、文部科学省いじめ防止対策協議会座長の新井肇関西外国語大学教授がオンラインで参加し、「これからのいじめ防止対策の方向性と課題」と題して講演。新井教授は「子どもからのSOS発信を学校全体が組織として受け止め、チームとして指導力を上げることが重要」と述べ、「いじめ認知件数の増加は教員の感性が上がっている証し。被害者の心理的な苦痛からいじめを捉えることが原点」と語った。

   道は講演や出席者の意見を踏まえ、年度内に基本方針を改定する。