28、29両日に東京都内の学術総合センターで開かれる「第16回全国高等専門学校英語プレゼンテーションコンテスト」(シングル部門)に、苫小牧工業高等専門学校創造工学科機械系5年の吉井陸さん(20)と情報科学・工学系5年の藤川清里さん(20)が出場する。昨年11月、苫高専で開催された道地区大会のシングル部門で吉井さんが優勝、藤川さんは準優勝し、全国大会への切符を手にした。
初出場の吉井さんは、海外で働く夢を持っており、その第一歩としてチャレンジ。道地区大会ではコロナ禍でオンライン授業が普及する中、対面授業のメリットについてスライド資料を駆使し5分間でプレゼンした。学校で友人と語り合う楽しさやオンライン授業で規則正しい生活を送ることの難しさなどを経験も踏まえ、訴えた。
原稿やスライド資料の作成に1カ月を要したといい、「どの英単語や文法を使えばニュアンスが伝わるのかを考えるのが大変だった」と説明。資料は文字数を極力減らし、イラストや図を多用したという。
2年連続、2度目の全国大会出場となる藤川さんは、結婚を選択しない女性の生き方を紹介。自立して生きる女性を応援する気持ちで臨んだ。
地区大会で初めて対面発表や英語での質疑応答を経験し「準備も例年よりも急ピッチで不安だった」と言うが高評価を獲得。「全国でもベストを出して納得できる発表をしたい」と意気込む。本番までにスライド資料にアニメーションを追加予定で、当日は身ぶり、手ぶりも交えた発表を心掛ける。
大会を目前に控え、2人とも質疑応答などの練習に熱が入る。「英語のスキルを少しでも高め、自分の成長につなげたい」と吉井さん。藤川さんは「指導してくれた先生に恩返しできれば」と話す。
コンテストは全国高等専門学校連合会など主催。学生の英語表現力向上や国際感覚豊かな技術者育成が目的で、シングルとチーム部門の2部門がある。全国大会のシングル部門には、8地区から16人が出場予定。