平穏願う新年神事「カムイノミ」 苫小牧アイヌ協会

平穏願う新年神事「カムイノミ」
苫小牧アイヌ協会
1年の平穏を神々に祈る参加者

 苫小牧アイヌ協会(作田悟会長)は22日、苫小牧市生活館で新年の神事「アシリパカムイノミ」を行った。市内や白老町などから32人が集まり、今年1年の平穏を神々に祈願した。

   今年で26回目。アイヌ文様を施した民族衣装を着用した参加者は、いろりを囲んでカムイ(神)へ感謝・祈願する儀式、カムイノミ(神々への祈り)に臨んだ。

   作田会長が祭司を務め、アイヌ語を交えてアペフチカムイ(火の神)にあいさつ。参加者は木製の神具・イクパスイの先端を器に入れた酒に浸し、炉やイナウ(木幣)などに向かってささげた。イチャルパ(先祖供養)も行われ、屋外で女性たちが供物をささげる光景も見られた。

   儀式の後は苫小牧アイヌ文化保存会と白老アイヌ協会のメンバーが伝統舞踊を披露し、親睦を深めた。

   作田会長は「神様や先祖に感謝し、世の中が平和で無事に暮らせるよう思いを込めた」と話した。