楽しい健康づくりが好評 新明町老人クラブで体操会

楽しい健康づくりが好評 新明町老人クラブで体操会
サッカーボールを使って体を動かす体操会の参加者と指導役を務める石塚会長(左)=18日、新明町総合福祉会館

 苫小牧市の新明町老人クラブ(石塚東洋雄会長)では、毎週水曜日に新明町総合福祉会館で開いている会員対象の体操会が好評だ。新型コロナウイルス禍で家に閉じこもりがちになっていた会員の健康を案じ、2020年7月に始めた。今では参加者から「私の生きがい」などの声が聞かれるほどになっている。

   体操会は、高校の元体育教師の石塚会長(81)が指導している。まずラジオ体操で体をほぐし、次に音楽に乗って会館の広間を約15分間、何周でも歩き続ける。慣れてくると、思い思いにステップを刻んだり、後ろ向きや横向きになって歩いたりする人もいる。その後、スポーツの要素を取り入れたストレッチなどを行い、40分ほどですべてのメニューを終える。

   18日は今年2回目の体操会があり、70~90代の計23人が参加した。ウオーキングとストレッチの後は、サッカーボールを使い、足腰や腹筋などを鍛えた。毎回参加している鵜木秀子さん(93)は「みんなと顔を合わせるのが楽しくて」とほほ笑み、同じく常連の松波みな子さん(91)も「生きがいの一つ。教わったことは自宅で94歳の夫と一緒にやって、健康につながっているように思う」とはつらつと話した。

   体操会のきっかけになったのは、20年にコロナが流行し始めた頃、多くの会員が自宅に閉じこもっていると分かったこと。感染症対策を徹底した上で同年7月、市内高丘の北大苫小牧研究林内で「野外例会」を開いたところ、会員の約半数の35人が参加し、久しぶりの再会を喜んだ。このため同月から毎週、地域の会館で体操会を開くことにした。

   参加者は当初10人未満のこともあったが、最近は20人台で推移。手指消毒や検温、マスク着用を徹底し、会館の窓を開けて活動しており、石塚会長は「幸いにも、参加者からコロナ患者は出ていない」と話す。

   活動は昨年末で71回を数え、参加者総数は延べ1200人を超えた。「参加者の気持ちが前向きになる機会になっており、感染症対策をしっかり行い、長く続けたい」と石塚会長は意気込んでいる。