道は3日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、医療現場の逼迫(ひっぱく)度合いに対応する全道のレベル分類を現行の「2」(感染拡大初期)から「1」(感染小康期)へ6日から引き下げることを決めた。鈴木直道知事は「レベル判断については指標を基本としている。全道の病床使用率が30%を下回る水準になったため」と説明した。
3日現在の全道の感染状況は(1)人口10万人当たりの新規感染者数は164・6人(2)病床使用率は20・2%(3)重症病床使用率は4・9%。前週に比べ(3)は0・1ポイント増と横ばいだが、(1)は22%減、(2)は8・2ポイント下降し減少傾向が続いている。特に(1)について、鈴木直道知事は「直近の最多だった昨年11月22日の1138・9人と比較すると約9割減少している」と述べた。
新型コロナの感染症法上の分類が5月8日から季節性インフルエンザ並みの「5類」に引き下げられることに関しては、道としての課題を整理。▽外来・入院の自己負担分に関する制度設計▽感染拡大期における入院調整機能の確保▽ワクチン接種計画と国費による支援▽大きく病原性が異なる変異株が発生した場合に必要となる初動体制の確保―などの早期提示を国に求めることを決めた。
知事はこうした各都道府県の課題について、全国知事会のワーキングチームで提言をまとめることを説明し「近く、国と協議を行っていく」との姿勢を示した。