漫才を通して成年後見制度に理解を深める市民講演会「笑って学ぼう成年後見制度」(とまこまい成年後見支援センター主催)が24日、苫小牧市民活動センターで開かれ、市民ら約50人が来場した。”成年後見芸人”として活動する漫才コンビ青空一風・千風さんが、笑いを交えながら制度の仕組みや支援内容を紹介した。
2人は漫才協会所属の漫才コンビ。一風さんは東京都足立区の市民後見人としても活動している。漫才は、苫小牧に住むおじの物忘れがひどくなり、不必要な高級品を購入してしまっていることに悩む千風さんに、成年後見制度の知識がある一風さんがアドバイスする、という設定。
一風さんは、同制度が認知症や精神障害、知的障害などで判断力が不十分な人の財産や権利を守るための仕組みであることを説明。本人の判断力の程度などによって▽保佐人▽補助人▽後見人―に分類されることや、後見人は不必要な契約を後で取り消せることなども解説した。
一風さんのほか、市内で活動する市民後見人や専門職後見人が活動内容を発表する座談会も実施。一風さんは過去に起きた祖父の介護費用を巡るもめ事を紹介し、「あの時、成年後見制度を利用していればもめなくてもよかったのでは」と後悔をにじませた。また、市民後見人として関わった高齢女性との心温まるエピソードも語り、「とてもやりがいのある活動」と力を込めた。