サツマイモ出荷ピーク 旬の味覚国内外へ 苫小牧埠頭

サツマイモ出荷ピーク 旬の味覚国内外へ 苫小牧埠頭
サツマイモを洗浄する作業員ら

 倉庫・港湾運送業苫小牧埠頭(海津尚夫社長)の新開1号倉庫(新開町)で、道産サツマイモの出荷がピークを迎えている。昨年11月から操業する大規模選果施設で、今秋は道内23農業協同組合のサツマイモ約500トンを入荷。毎日8~9トンをさばくフル稼働が続き、旬の味覚を消費地に届けている。

   施設は道内初のサツマイモ大規模選果施設。鉄骨造り平屋建て1930平方メートルの倉庫に、サツマイモの洗浄機や重量選別機、保管スペースなどを設けている。初年度の昨秋は道内13農協から約100トンを受け入れた。今秋は取り扱いが23農協に拡大し、入荷量も5倍に増えたため、機械を増設して対応している。

   職員やパート作業員ら約20人体制で、18日に今秋の選果作業がスタート。施設内はサツマイモの保管に適した気温13度、湿度90%以上に調整する中、従業員たちは真剣なまなざしで手早くサツマイモを選別し、箱詰めをてきぱきとこなしている。作業は12月末の完了を目指している。

   同社によると、サツマイモは「シルクスイート」「紅はるか」など6品種で、大きさや重さなどの違いで13規格に分類。国内外の消費地に送り、うち約1割は香港やタイ、シンガポール向け。施設は現状としてはフル稼働といい、同社港運事業部の石田秀雄副部長(50)は「新たな機械を導入し効率化を進めたが、さらなる省力化も目指したい」と話す。

   今後は需要を見極めながら設備の増強を含めて対応を検討することになりそうだ。