苫小牧市を拠点に活動する劇団「演劇及び文化創造集団C.A.W(カウ)」(鈴木英之代表)は16、17の両日、苫小牧演劇堂(錦岡)で「ウオーターガールズ 令和銭湯物語」を上演する。銭湯に集まる女性たちの人間模様を描いた作品で、全4回公演のチケットはすでに完売。出演者らは舞台の成功を目指し連日、夜遅くまで稽古に打ち込んでいる。
2016年に結成されたカウの23回目の公演。地場産業が衰退した架空の田舎町の銭湯を舞台に銭湯とスナックの経営者、スナック従業員、牛乳の配達員、都会からの旅行者の女性5人が繰り広げる会話劇で鈴木代表が脚本を書き下ろし、演出も担当する。
ダンスやコミカルなシーンから一転、緊張感に包まれる場面もあり、見どころ十分。鈴木代表(49)は「演劇は作り物なのでいかに本物のように感じてもらえるかを大切にしている」とし、番台からマッサージチェアまで舞台セットにもこだわった。
今月から通し稽古に入っており、13日は午後11時近くまで練習。せりふのタイミングや立ち位置などを細かく調整しながら、演技に磨きをかけていた。
苫小牧ケーブルテレビアナウンサーの「あちこちなっち」で知られる佐々木夏美さんを客演に迎えた話題作で、鈴木代表は「いろんな年代の女性の個性が出る物語を目指している。令和の今、活気があった時代を振り返る機会になれば」と意気込む。