開発途上国の生産者との公正な取引の普及に取り組む、苫小牧市内の中高生によるグループ「フェアトレード学生団体@苫小牧」は16、17日、柳町のイオンモール苫小牧でイベントを開いた。掲示物や飲み物販売などを通し、フェアトレードへの理解を広げ、幅広い視野で消費行動をすることの大切さを買い物客らに伝えた。
同団体はフェアトレードの推進やまちの活性化に貢献することを目的に、2022年11月に発足。現在、中学2年生から今春の高校卒業者まで13人が所属している。
これまでも中高生向けの催しを開いてきたがより多くの人に活動を知ってもらう機会として、市社会福祉協議会と共催で今回のイベントを企画。リサイクル糸を使ったミサンガ作りの教室や、フェアトレード商品を材料に使ったイチゴミルク、マーマレードティーなどの飲み物を販売した。
安さだけを追求した結果、児童の労働、環境破壊、貧困、飢餓といった深刻な問題が発生していることや持続可能な世界をつくるための選択肢が一人ひとりに突き付けられていることなどを自作の掲示物で紹介した。
団体の設立者で、4月に苫小牧を離れ、大学生となる坂本愛緒さん(18)は「みんなが『やりたい』と言っていたことを形にできて何より。これからも活動を見守っていきたい」と笑顔。新しい代表となる苫小牧東高校2年の横山珠久さん(17)は「次年度もフェアトレードについて学びを深めた上、イベントを開催したい」と話している。