春の彼岸入りの17日、苫小牧市内の霊園では家族連れらが先祖供養のため、墓参りに訪れる光景が広がった。墓の周りを丁寧に除雪したり、墓石を磨いたりした後、故人をしのんで、静かに合掌していた。
この日の市内の最高気温は、平年並みの4度(午後3時33分)。午後から雨が降ったが高丘の高丘第二霊園には、午前から市民らが次々と足を運んでいた。
霊園は残雪に覆われており、両親の墓に線香を上げに来たという恵庭市の会社員講神義彦さん(66)は「生まれも育ちも苫小牧で雪が少ないまちだと思っていたけど近年、春(の彼岸)は雪かきが必要で毎回スコップを持ってきている」と述べた。
1999年に亡くなった夫の墓前で手を合わせていた同市東開町の逢坂亮子さん(77)は「息子夫婦が『行こう』と言ってくれて孫たちも嫌がらず、毎年春、秋の彼岸とお盆に来られてうれしい。(夫には)家族の健康を見守ってね、と伝えた」と述べた。
札幌管区気象台によると、胆振管内は19日、所により昼過ぎまで雪が降る予報。20日から24日かけては晴れまたは曇りで、気温は週末に向けて徐々に高くなる見通しだ。