性教育 自閉症の子ども例に助言 苫小牧で講演会

性教育 自閉症の子ども例に助言 苫小牧で講演会
思春期の性をテーマに語る片山センター長

 発達に支援を要する子どもへの性教育をテーマにした講演会が20日、苫小牧市民会館で開かれた。発達障害者支援センターあおいそら(函館)の片山智博センター長が自閉症の子どものケースを踏まえながら、思春期の子どもとの関わり方をアドバイスした。

   NPO法人苫小牧市手をつなぐ育成会が主催した。

   片山センター長は、性に関わる子どもへの支援について「介入することが刺激になる」と指摘。「興味関心、欲求自体は問題ではなく尊重すべき。行動を制止するのではなく、それに替わる適切な行動やしてほしいことを示し、定着させることが大切」と述べた。

   性の問題が起きる原因としては「対人関係や社会性」「暗黙的な学習の中でずれたり、偏ったりした理解」を挙げ、「大人が伝えたいことと期待すること、本人の理解を一致させて」と呼び掛けた。

   会場には市内や近郊から子育て世代の保護者、支援者、教育関係者ら約100人が来場。市内の福祉事業所に勤める池田ニタイさん(31)は「性に関する話だけではなく、関係構築の大切さも分かった」と話していた。