健康経営優良法人 苫小牧市3年連続「ホワイト500」 全国自治体で唯一の認定

健康経営優良法人  苫小牧市3年連続「ホワイト500」 全国自治体で唯一の認定
「ホワイト500」認定を喜ぶ岩倉市長(右から3人目)ら

 苫小牧市は、経済産業省の制度「健康経営優良法人2024」の大規模法人部門で、「ホワイト500」に3年連続で選ばれた。主に企業や団体が取り組む中、全国自治体では唯一の認定。経営理念や組織体制、施策の実行、評価や改善で高い評価を得た。

   同制度は16年度、従業員らの健康管理を経営課題として捉え、実践を通して健康維持・増進、会社などの生産性向上を図る「健康経営」を推進しようと創設。日本健康会議(東京)が評価基準に基づいて企業や団体を認定し、上位認定としてホワイト500(大規模法人)、ブライト500(中規模法人)を500件ずつ選ぶ。

   3年連続でホワイト500に選ばれた苫小牧市は、生産性の向上と組織の活性化を掲げて施策を展開。健診・検診の受診率向上をはじめ、健康増進セミナーやメンタルヘルス研修の開催、時間外削減を伴う人事評価の導入などワークライフバランス、時差出勤やテレワークなど多様な働き方の実践を進めてきた。

   市総務部は「毎年新たな取り組みを推進し、磨きを掛けることで、着実に評価が上がった」と分析。市職員に行ったアンケートでは「仕事満足度や心理的安心感がある職場」との回答が約8割あったといい、同部は「(仕事に対して積極的で充実した)エンゲージメントの向上につながっている」と手応えを語る。

   岩倉博文市長は27日の定例記者会見で「職員が生き生きと働くことのできる職場環境の実現を目指す『ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態)経営』に取り組み、さらなる組織の活性化と質の高い行政サービスの提供につなげたい」と述べた。

   経産省によると、今回の認定数は大規模法人2988件(前年比312件増)、中小規模法人1万6733法人(同2721件増)。市内からは市の他、ホワイト500にトヨタ自動車北海道(勇払)、ブライト500に苫小牧飼料(晴海町)が選ばれた。