2023年秋の叙勲

神戸典臣さん

 政府は3日付で2023年秋の叙勲受章者を発表した。東胆振では、地方自治や産業振興、消防などの分野で功績、功労があったとして9人が受章。日高管内でも5人に授与された。

  旭日中綬章

  地方自治功労

  元北海道議会議員

  神戸(かんべ)典臣(のりおみ)さん

  (84)

  白老町大町3の2の19

   岩手県花巻市出身で早稲田大卒。故南條徳男衆院議員の秘書を経て1978年に白老町へ移り住み、83年に道議初当選。9期を務めた。2003年5月~05年6月には議長も務めた。

   共生社会実現と民族共生象徴空間(ウポポイ)開業や農業振興の政策推進、有珠山噴火や胆振東部地震での被災地支援などを振り返り、「さまざまな思いが去来する。受章は光栄なこと」と語った。

 旭日双光章

  産業振興功労

  元苫小牧商工会議所副会頭

  市町(いちまち)峰行(みねゆき)さん

  (73)

  苫小牧市寿町2の1の8

   2015年11月から7年間、苫小牧商工会議所副会頭を務めた。IR(カジノを含む統合型リゾート)誘致に力を入れ、「うまくいかなかったところもあったが、勉強になった。あっという間の7年間だった」と振り返る。現在は苫小牧観光協会会長として、観光政策を引っ張る立場。「少しでも地域の人の役に立てるように、これからも精進したい」と地域振興に向け奮闘を続ける。

 旭日双光章

  地方自治功労

  元苫小牧市議会議員

  小林(こばやし)洋一(よういち)さん

  (78)

  苫小牧市錦岡34の16

   1987~99年と2003~11年の5期20年、市議として地域の発展に貢献した。受章について「私なんかがもらって良いのか、戸惑いの気持ちがある」と謙遜する。議会では副議長や監査委員などを歴任した。「役職を務めたことは財産で、私たちの時代は怒号が飛び交うこともあった」と振り返り、「今の議会は紳士的だが、静かになっている」と忌憚(きたん)のない活発な議論を望んだ。

 旭日双光章

  社会福祉功労

  元(一社)北海道身体障害者福祉協会会長

  堂前(どうまえ)文男(ふみお)さん

  (74)

  白老町竹浦181の344

   空知管内長沼町出身で北星学園大卒。1974年4月に社会福祉法人天寿会に入り、「利用者と共に歩み、笑顔と安心を提供する」との理念の下、2015年から現在まで理事長を務めている。17年6月から4年間は道身体障害者福祉協会会長を務めた。「障害のある身ながら社会の中で役割を与えてくださり、半世紀近く社会福祉の現場で活動させていただいた。とても感謝している」と述べた。

 旭日単光章

  中小企業振興功労

  厚真町商工会会長

  寺坂(てらさか)文秀(ふみひで)さん

  (73)

  厚真町本郷279の2

   厚真町商工会の理事を経て2007年に会長職に就任。会員拡大に手腕を振るい、胆振東部地震後は避難所での炊き出しや国への要望活動など地元商工業者の支援に尽力した。「身に余る光栄で驚いている。私を取り巻く商工会や経済界の皆さん、家族の協力がなければ会長職は難しかった」と感謝の言葉を述べ、「できる範囲で協力し、まちづくりにも関わっていきたい」と意欲を新たにした。

 瑞宝小綬章

  教育研究功労

  苫小牧工業高等

  専門学校名誉教授

  秋野(あきの)隆英(たかひで)さん

  (78)

  苫小牧市青葉町2の12の24

   苫高専に初めて土木工学科(当時)が創設された1969年に赴任し、定年まで39年間在籍した。1年目は教員が1人のみで「苦労した」と懐かしみ、最初の教え子は「もう69歳」と笑う。受章は「ありがたい」としながらも、大学時代の同期で苫高専でも25年ほど同僚だった故池浦勲教授に思いをはせ、「一緒に学科をつくり上げた彼が生きていれば共に受章できたかな」としみじみ語った。

 瑞宝単光章

  国勢調査功労

  元国勢調査員

  佐々木(ささき)正嘉(まさよし)さん

  (82)

  苫小牧市新中野町2の19の8

   1980年に当時勤めていた会社の依頼で国勢調査員を始め、これまでに9回、40年以上にわたり従事した。労働力調査や住宅・土地統計調査、社会生活基本調査などを担当。22年には総務大臣表彰や道知事感謝状を受賞した。現在、苫小牧市統計協議会副会長を務める。「長年続けられたのは妻や同僚の支えのおかげ。次回の国勢調査時には10回目を迎えるので成し遂げたい」と意気込んだ。

 瑞宝単光章

  消防功労

  元白老町

  消防団副団長

  野本(のもと)輝(あきら)さん

  (77)

  白老町日の出町3の10の4

   1975年1月、勤務していた会社の社長の勧めで白老分団に入団。今年3月の退団まで48年間にわたり活動に尽力した。2004年に同町高砂町で起きた建材工場火災では「仕事から急いで帰宅し、すぐに出動した。1分でも早く消し止めたかった」と深夜まで消火に当たった。「受章できると思わず驚いたが、身に余る光栄。先輩方や家族の支えのおかげで感謝しかない」と笑顔で話していた。

 瑞宝単光章

  消防功労

  元苫小牧市

  消防団副団長

  三田村(みたむら)宏之(ひろゆき)さん

  (71)

  苫小牧市有珠の沢町4の20の16

   22歳の時、当時勤めていた会社の誘いで入団した。仕事の傍らポンプ車の操作など訓練に励み、チームで迅速に対処する技術を磨いた。「実際に放水活動をよく手伝った」と振り返る。

   火災予防啓発にも奔走。62歳で副団長に就き、減少傾向にある団員の活動を支えた。昨年5月の引退まで団員歴は48年に達し、「ここまでできるとは思わなかった。家族、先輩、後輩のおかげ」と感謝する。

 旭日双光章

  地方自治功労

  元浦河町議会議員

  金山(かなやま) 勇夫(いさお)さん

  浦河町向別245

 旭日単光章

  選挙管理事務功労

  元日高町選挙管理委員会委員長

  石丸(いしまる)富子(とみこ)さん

  日高町豊郷346の1

 瑞宝単光章

  伝統工芸業務功労

  織物(二風谷アットゥシ)製造業従事者

  貝澤(かいざわ)雪子(ゆきこ)さん

  平取町二風谷76の7

  瑞宝単光章

  消防功労

  元日高中部消防組合新冠消防団副分団長

  庄野(しょうの)照彦(てるひこ)さん

  新冠町東川182

  瑞宝単光章

  消防功労

  元日高東部消防組合浦河町消防団分団長

  田中(たなか)正博(まさひろ)さん

  浦河町大通4の4