子育て環境巡り懇談 新日本婦人の会苫小牧支部 市長らと

子育て環境巡り懇談 新日本婦人の会苫小牧支部 市長らと
岩倉市長らと懇談する同支部の会員

 新日本婦人の会苫小牧支部(佐藤昭子支部長)は5月28日、不登校対策やヤングケアラー(大人に代わって家族の世話や家事を担う18歳未満の子ども)への支援などについて、岩倉博文市長や市の幹部らと懇談した。同支部の会員5人が市役所を訪れ、子どもや子育て環境をめぐる課題を訴えた。

   懇談項目は▽ヤングケアラー支援▽市内における小児科の減少▽不登校対策や支援策▽義務教育に掛かる保護者負担の軽減▽部活動の民間移行―の五つ。

   このうちヤングケアラー支援に関して、同支部の会員は「一般市民がヤングケアラーを把握し、支援につなげるにはどうしたらいいのか」と質問。市健康こども部の野見山慎一部長は「市民の皆さんには地域で子どもたちを見守り、気になる点があったら市こども相談課に連絡してほしい」と回答。年度内に市民向けのシンポジウムを開催し、ヤングケアラーに関する周知や啓発を行うことも説明した。

   また、小児科の減少について、3人の子どもを育てている会員が「市内西部で小児科の閉院が続いている。残っている小児科に集中しているためか、受診しようとしても1時間以上待たなければならず、受診を諦めてしまうこともある」と指摘。同部の担当者は「全国的にも医師不足は深刻。小児科以外でも、子どもの風邪症状を診ることができる耳鼻科などの利用も検討して」と話した。

   岩倉市長は取り上げた5項目について、「すべて市としてもチャレンジすべき今日的課題。今後も皆さんからの意見を参考に検討を進めたい」と述べた。