2年連続2億円超え 寄付件数は2件増の19件 23年度苫小牧市企業版ふるさと納税額

2年連続2億円超え 寄付件数は2件増の19件 23年度苫小牧市企業版ふるさと納税額

 苫小牧市への企業版ふるさと納税額は2023年度、2億1525万7994円で、前年度比約9・9%(約2300万円)の減となった。金額は初めて前年度実績を下回ったが、寄付件数は2件増の19件で、2億円台に2年連続で乗った。市は「(金額の減少は)企業側の収益にも左右されるため評価は難しいが、件数が増えるのは喜ばしい。これからもPRしていきたい」としている。

   企業版ふるさと納税は16年度に国が創設。企業が他地域の自治体の地方創生事業に寄付することで、法人関係税の控除を受けられる制度で、自治体は地域振興事業の貴重な財源として活用している。市は20年度から制度を導入し、22年度まで件数、金額ともに増加していた。

   市は都市再生コンテンツ創出事業、子育て支援や移住の促進、地域ブランド力の向上などの施策に活用しており、23年度も複合型イベント・TOMAKOMAI MIRAI FEST(トマコマイミライフェスト)=昨年9月、苫小牧港・西港北埠頭(ふとう)キラキラ公園=やゼロカーボン事業の財源に充てた。

   市は目標の件数や金額を定めていないが、今年度も1件でも多くの善意を寄せてもらおうと、まちの魅力を発信する考え。ウトナイ地区に新設する大型公園「勇の原公園」の整備費に充てることを明記し、ホームページなどで募集するなど周知を進める。

   市政策推進課は、23年度は金額が減ったが、件数が増えたことに「苫小牧の認知度が上がっている」と手応え。「企業に応援していただけるまちにしていくことがわれわれの使命。今後も周知に努め、1社でも多くの支援を頂けたら」と意気込んでいる。

   企業版ふるさと納税の問い合わせは同課 電話0144(32)6039。