苫小牧市教育委員会は紙に印刷して配付する会議資料を減らす試みを始めた。20日に市教育・福祉センターで開いた定例校長会議で、初めてペーパーレスを実施。校長らがパソコンやタブレットで資料を見ながら話し合いをした。
市は2050年までに二酸化炭素の実質排出量をゼロにする目標を掲げており、市議会では議員がパソコンやタブレットで資料を見ながら、答弁している。
市教委の試みはこの流れを受けたもので、定例校長会議では市内の小中学校の校長37人と教育委員らが、パソコンやタブレットを持参して出席。協議の際は電子データのPDFの資料を、画面をスクロール(移動)したり拡大したりして見入り、参考にした。
ペーパーレス化では、紙の使用や費用のほか、資料を留める作業や机に配付する時間を削減できる。サーバー(資料の保管場所)で会議前に資料を閲覧できるようにすると、各自が事前に内容を確認して参加できるので進行もスムーズになるという。市教委教育部の斎藤貴志次長は「機器操作の苦手な人もいるので、一部で紙を組み合わせながらペーパーレスを進めたい」と考えを示した。
会議を終え、澄川小学校の赤塚恒太校長は「環境に配慮した良い取り組み。校内での導入も検討したい」と話していた。