苫小牧市末広町の苫花地方卸売市場で6月29日、招待制の交流イベント「LINK(リンク)」が初開催された。市民有志4人の実行委員会(菊地利奈実行委員長)と、同市場を運営する花卉(かき)仲卸・苫花が、「これまで苫小牧にはなかったおしゃれな交流会を」と企画。市場内には飲食や物販のブースが並び、市内外から参加した約100人が交流を深めた。
同市場は昨年1月、市が苫花に移譲。同社は民間活力導入の利点を生かし、市場活性化の企画を展開している。LINKも、同社の北村徹夫市場長が市場の価値をさらに高めようと、ハンドメードイベント「とまこまいStyle(スタイル)」を主催する菊地さんに話を持ち掛けたことをきっかけに、実行委形式で立ち上げた。
今回は「つながっていないようでつながっている」「つながりがないものをつなげる」をテーマに、実行委や苫花の関係者が知り合いなどを招待する有料制イベントとして開催。菊地実行委員長は「(招待制の)PRなしでスタートしたが、つながる人をじわじわ増やしていけたら」と今後の展開も見据える。
市場内を色とりどりの花で彩り、飲食メニューや手作り雑貨などを売る10ブースを並べ、ステージではジャズライブなどを展開。参加者はラフな社交場を意識しておしゃれに着飾り、胸に赤や白などの花を付け、その花を目印に話し相手を時間ごとに変えながら、ざっくばらんに交流した。
「BAR KIND(バー・カインド)」(錦町)の右近由紀さん(36)は「いろんな人と話せて楽しい。もっと輪が広がれば」と笑顔。百花園(花園町)社長の長岡弘晃さん(48)も「苫小牧に若い人がこんなに集まる機会はない。市場の活用にもつながっていい」と喜んでいた。