徒歩で北海道一周に挑戦している札幌市在住の瀬戸雅斗さん(20)が1日、苫小牧入りした。5月11日に札幌を出発し、SNSで北海道の魅力を発信しながら約4000キロの行程に挑んでいる。2日午後にはFMとまこまいの番組にもに生出演し、安平町に向け出発した。
瀬戸さんは昨年、ヒッチハイクで日本一周を達成。その後、徒歩で北海道を一周した女性に触発され、自らも北海道一周の決意をSNSで発表した。クラウドファンディングとラーメン店2店のアルバイトで軍資金を集め、苫小牧のアウトドア用品販売業者も協賛した。
旅は基本、支援で得たテントやアウトドア用品を活用した野宿。重さ100キロの荷物を積んだリヤカーを引き、「夢職(むしょく)まさと」の名で毎日インスタグラムに投稿しながら、1日20キロペースで歩いている。「夜遅くや峠道を歩くこともある」と事故やクマ出没の心配をはねのけ、強雨にたたられても何のその。札幌駅を出て、後志管内積丹町から函館市へと日本海側を回り、その後、渡島管内長万部町などを経て胆振管内に入った。
2日は、瀬戸さんの歩く姿を見掛けたり、旅の途中で出会ったりした苫小牧の市民らが食料や物資で激励。豊川町のカフェ店主岡林たえこさん(57)は「たくましい。応援したくなる」とケーキでもてなし、青雲町の会社員西村卓士さん(46)は「なかなかできないこと。冒険するロマンもあり、憧れる」とアイスクリームや冷たい飲料を届けた。
すでに行程の4分の1をクリアした瀬戸さんは、各地の人々の温かさに感激しながら、「この先もたくさんの人と出会えることを楽しみにしています」と白い歯をのぞかせた。今後は滝川方面に向かって北上し、離島の利尻、礼文にも立ち寄った後、年内に札幌に帰還する予定。